愛されGirl
□10.お出かけA
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昼食を終えると、またアトラクションに乗り始めた。
ただ一織を気にして、子供向けの(可愛らしい)アトラクションを中心に乗っている。
「あー、メリーゴーランドとか久しぶりに乗ったわー」
「確かに」
「うさみみフレンズいっぱいで可愛かったね、一織!」
「あ…あんなモフモフなだけのなにが…っ」
「(弟よ…頑張れ…)」
絶叫系ではなくてもみんな結構楽しんでいた。
しかしメリーゴーランドに乗った後、環はついに「ジェットコースターに乗りたい」と言う。
「え、環ジェットコースターがいいの?俺お化け屋敷に行きたいんだけど」
「ふぅん。じゃあ、りっくんはお化け屋敷。あとは、ジェットコースターで、よくね?」
「良くないよ!なんで俺一人でお化け屋敷!?」
陸が環に全力で突っ込み、皆苦笑する。
「それじゃあ意見が別れてるし、二手に別れる?」
凛が提案すると、陸は「えー、せっかくみんなで来たのに…」とふくれっ面をし、凛はそんな陸に思わず母性本能的にキュンとしてしまう。
「わ…分かった。一織君がジェットコースターに乗れる様ならみんなで乗って、その後みんなでお化け屋敷に行こうか」
陸にキュンとしている凛は『みんなで』を強調しながら言って一織の様子を伺う様に顔を見ると、一織は呆れた顔で「七瀬さんにほだされましたね」と言う。
「いいですよ、行きましょう」
「やった、一織ありがとう!」
「くっつかないで下さいよ!男同士で!」
◇◇◇
ジェットコースターに乗った後、一織に特に体調変化がなかった為、そのままお化け屋敷へと直行する。
しかし全員で入ろうとすると「人数が多すぎる、せめて3人ずつに別れて」と係員に止められてしまう。
「え、みんなで入れないの!?」
「りっくん、どんまい」
「ははは…結局2組に別れるんだね。仕方ないよ」
みんなで騒ぐのを楽しみにしていた陸は落ち込み、環と壮五がポンと肩を叩いて慰める。
結局、和泉兄弟と陸、MEZZO”と凛の2つに別れた。