愛されGirl

□9.お出かけ@
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「凛さんっ、今度の休み、お出かけしようよ!」

「…お出かけ?」





ある日、ダイニングで皆の分の朝食を作っていると、笑顔の陸がやってきて凛に言う。


凛は目玉焼きを皿に取り分けながら聞く。






「お出かけって、どこへ?」

「うーん、まだ決めてないんだけどさ。テーマパークでもいいし、ショッピングでもいいし」

「うん、別にいいよ。陸君と私二人で行くの?」

「それでもいいけど、どうせだったら他に時間があるメンバーも誘って皆で行きたいなって思ってるんだけどさ」





陸が楽しそうに話している為、凛もつられて笑顔になる。


凛は陸のオープンな性格が好きだった。




「分かった。それじゃあ詳しく決まったらラビチャしてくれるかな?」

「分かった!」




陸は笑顔でうなづくと、支度をしに自室へ戻っていく。



その陸と入れ違いに三月、一織、大和、壮五が朝の挨拶をしながらダイニングへと入ってくる。



凛は壮五の顔を見ると、ついついサッと顔を逸らしてしまう。



『お互い忘れよう』なんて言っておいて、浴室での出来事を忘れられていないのだ。



壮五は凛に顔を逸らされて、小さくため息をつく。





「陸がなんかすげー嬉しそうな顔で去って行ったけど、なんかあったの?」



三月がキッチンに入って牛乳をコップに注ぎながら言う。



「陸君に、『今度の休みに出かけよう』って誘われたの」

「休みに出かける?陸と?」

「うん」




三月は牛乳を冷蔵庫にしまい、ニヤッとする。




「デート?」

「ちっ、違うよ」




凛は三月に目玉焼きが乗った皿を押し付けて否定する。



「なんだ、違うのか」

「違うよ…だって陸君、他にも時間が空いてる人がいたら一緒に行きたいって言っていたもん」

「ふぅん」




三月はなーんだ、という顔をしながら、他の皆の分の料理もテーブルに並べていく。



大和と一織はご飯を全員分用意し、壮五は箸を並べる。



いないメンバーもいるが、各々自由にご飯を食べ始めた。




「それで?どこに出かけるんだ?」



味噌汁片手に大和が言う。




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