BIGBANG

□新しい家
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あれから───およそ5日ほど。
いよいよ運命の日がきた。

スンリ(あ〜なんか緊張するなぁ)

待ち合わせ場所は、YGエンターテイメント社屋のわりと近くに建つ一軒家。
そこにスンリは歩いて向かっていた。

スンリ(てかここにみんなで住む意味あるのか?ほとんど変わんないじゃん…)

色々思うことはあるが、スンリはとりあえずの荷物を持って足をすすめる。
家の前に着くと、そこにはまだ誰もいない。
お、一番のりだ!と思いながら目の前に建つ家を見上げる。

スンリ(思ってたよりもおっきい家だなぁ)

そういえばBIGBANGで共同生活なんて、何年ぶりだろう。
なんだかんだいいつつも、スンリはこれから始まる暮らしを楽しみにしていた。
それともう一つ。スンリは楽しみなことがある。

スンリ(…みんな、俺のこの髪、どんな反応してくれるかなぁ〜)

BIGBANGのヒョンたちに比べて、スンリは今まであまり髪を派手な色にしてこなかった。染めるとしても茶色くらいで、ピンクとか白とか緑とかにしてるヒョンたちに比べ地味な色だった。
でも、今回。四月から新しいツアーが始まるのを機に、スンリは初めて白に近い金髪に染めた。染めたばかりなので、メンバーにももちろんファンにも披露していない。

きっと驚くだろうなぁぐふふ と、スンリが待っていると、目の前に黒い車が止まった。
そこから降りてきたのは…

テソン「お、スンリ。珍しく早いな」

スンリ「テソンヒョン!おはようございます」

テソン「わぁ〜ここがこれから僕たちが住む家か。けっこうでかいな〜」

あ、あれ。ヒョン俺の方みたよな?え?反応なし?
テソンが何も反応してくれなかったのでスンリは少しがっかりした。

それから5分もしないうちに、ヨンベ、タプ、ジヨンの順に家の前に来て、全員そろった。しかし、みんなスンリの方は見るが何も反応してくれない。
スンリはなんかちょっと悔しくなって、自分からきり出してみた。

スンリ「ねぇヒョンたち!俺見てなんか気づきませんでした?!」

「「「「...........」」」」

今まで談笑していたヒョンたちが急にだまってスンリを見つめる。全員すごいオーラの持ち主なので、その4人みんなから無言で見つめられスンリはう、と気まずい感じになった。いてもたってもいられずに、

スンリ「な、なんでみんな反応してくれないんですか?!」

と言うと、また静寂が流れたのち

「…ぷ」

くすくすとヒョンたちが笑い出した。
スンリはなんで笑われてるのか分からずきょとんとしていた。

スンリ「え?え?」

ジヨン「だってお前なんか言ったら調子のりそうだろ。だからあえて黙ってたんだよ」

スンリ「じ、じゃあ、みんなで打ち合わせみたいなのしてたってことですか?」

ヨンベ「いや、そんなのしてないよㅋㅋ
まさか全員同じことするなんてなぁㅋㅋ」

テソン「やっぱりあえて無視したのは正解だったんですねㅋㅋㅋㅋ」

タプ「見てておもしろかったぞ。お前、髪型に触れてほしいオーラですぎㅋㅋ」

スンリはちょっと恥ずかしくなって、かぁぁと頬を染める。

スンリ「もう!なんなんですか!」

テソン「でも、意外と似合ってるぞ」

スンリ「え?!ほんと!?」

テソンに褒められたスンリは、嬉しくてついテソンの方へのめりでる。

ヨンベ「お前、そんな髪色にしたの初めてじゃないか?」

スンリ「そうなんですよ!今回ちょっと挑戦してみようかなと。ピアスも開けたんです!」

ジヨン「…俺たちみんな黒か茶色なのに、お前だけ金髪で目立つよな、むかつく」

タプ「俺も高校んときやりたかった髪型やろうかな…」

テソン「どんな髪型ですか?」

タプ「なんか…パイナップルみたいなやつ」

ヨンベ「タッピョンㅋㅋ 俺、その髪型早く見てみたいㅋㅋ」

はははは、と家の前は暖かい雰囲気になった。
と、そこへ、マネージャーがやって来た。

マネ「あれ、まだ入ってなかったの?ってあれ、スンリ金髪じゃん」

スンリ「そうなんですよ!初金髪です!」

テソン「今までそのことで喋ってたんですよ」

マネ「こんなに外寒いのに…入ってから喋れよ!風邪引いてもしらねぇぞ?ほら!入れ!」

マネージャーが家のドアを開けて、BIGBANGを中に入れる。
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