赤鬼作 歌詞

□今好きになる。
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なーにゃside

認めたくない。

認めちゃだめだ。

認めてしまったら。

気持ちを隠すことさえ諦めてしまう

今この瞬間・・・


好きになってしまいそうです。

────

涼花さん。貴方との出会いは最悪で・・・。

お昼休み後の掃除の時間、私が廊下の隅から隅までほうきを走らせ集めておいたゴミの山。

それを抱えたプリントと一緒にゴミと紙を撒き散らした

「あああ!!!!!!」

「うぁあぁ!!」

半べそをかきながら、散らばったプリントを集める涼花さん

あの時は涼花さんが先輩だなんて知らなくて・・・

思わずほうきを片手に怒鳴ってしまった

「なんで折角集めてたのに全部グシャグシャにするの!!!!」

「ご、、ごめんなさいっ」

その後はほうきを手渡しゴミを集めさせ、やっと私の腹の虫が収まった

けれども、涼花さんとの話はそこでおしまいじゃなくて。

それからと言うもの、学校ですれ違う度、通学路で鉢合わせする度

にっこり微笑まれ片手を振られる

後々涼花さんが先輩だと知った私はペコリと頭を下げる事ぐらいしか出来なかった

でも・・・そう。

今では少し違うくて・・・

「あ!なーにゃちゃん!!おはよ!!」

「っ/////」

なんでかは分かんない。

いつからかも分かんない。

気付けば、涼花さん。あなたを見る度心の奥がキュッと締め付けられてしまう

教室で怒鳴られてる時、廊下で足を引っ掛けられた時

涼花さんはいつもうじうじしていて、チビとからかわれるその小さな頭をぐしゃくじゃに掻き乱されているだけだった

「なんで抵抗しないんですか?」

「わ、私なんかが」

「なんか ってなんですか?」

「そ、その・・・えっと・・・」

ああ、もう、また腹が立つ

なんでいつもそうなんです?

なんでいつも抵抗しないんです?

なんでいつもうじうじしてるんです?

吐きかけた毒舌をぐっと飲み込み

「見てる方がイライラします。」

なんて言っちゃったりして・・・

この頃から少し気付いていた

どうして涼花さんを放っておけないのか

どうしていつも気にかけてしまうのか

離れれば済む話を。

どうして話が終わらないのか・・・

それでも認めたくなくても

笑われる度。手を振られる度。


ドキッと高鳴る胸に言い訳をしていた。

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