リクエスト作品

□部長部屋
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ソルトside

「いつもの余裕はどこ行ったんですか、おたべさん」

わざとらしく敬語を使えば鋭く睨んでくる

けどその睨みもすぐにふっと緩んで、甘い声が口をついて出た

「あっ・・・やめっ、ろ・・・やぁ」

抵抗だけは立派なんだからさ

でもそれも所詮口だけ、だってこんなにも情けなく体をよがらせてたら信じるものも薄れてくる。

っとどうしてこんな状況になってるかと言うと・・・

遡ること1時間前。

私が珍しく部室でウトウトしてたら、これまた珍しくおたべが不機嫌だった

私がいるって言うのに完全に寝てると思ったんだろ

本人の前で「まぬけ」だの「のろま」だの言いたい放題

流石に「ザコ」って言われた時はイラってきて腕を力強く握り部長室に引きずり込んだ

抵抗して私のこと殴ろうともするからさ・・・

言う事聞けない幹部には・・・

説教が必要だよな?どっちがザコか思い知らせてやる

だからと言って殴るだけではつまらない

そこで精神的に一番くる「ヤる」を選択したのだ
────

ソファーに押し付けられて、両手を頭の上で縛られている

私を興奮させるには充分なシチュエーションで・・・

小さく抓るような愛撫に慣れてきたのかおたべの熱い吐息しか聞こえなくなった

これでも充分愛らしいんだけど・・・

それじゃあ面白くない。

少し激しくすれば目をぎゅっと瞑って声を漏らすまいと唇を噛み締めている

まあほとんど漏れてんだけどさ

「もっ、・・・無理っ・・・ぐっ・・・」

「そろそろ素直になれば・・・?そっちの方が楽だろ」

まだ開けていないスカートの方に手を伸ばせば首をこれでもかと振って抵抗する

「まだやったことないのか・・・?」

おたべの事だ

やったことぐらいあるだろう、って気持ちだったから初めてと言うことに少しばかり驚いている

まあ無理矢理奪ったりするぐらい、鬼でもないんだけど

「私なら・・・嫌か・・・?」

ヤル気はないけど一応こんな素振りは見せておく

弱虫に見られても何かと嫌だし。

「い・・・やちゃ、う・・・よ」

「っ」

予想外の返答で思わず手を離してしまう

「これも嫌ちゃうから・・・はは・・・変やでな・・・」

少し息が落ち着いた時に、呟くようにおたべが言い出した

「いつかはこうされる事・・・願ってたんかもな・・・」

力なく微笑むおたべはどこか別人みたいで

罪悪感とも独占感とも悟る不思議な感情が渦を巻いていた

「そんなこと言ったら・・・容赦しねえかんな・・・」

今度は抵抗のひとつもなくて

自らベッドに倒れ込む

そんなことするなよ・・・、これで終わりだと決めてたのに・・・

諦めがつかなくなっちまうだろ。

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