リクエスト作品

□終電のおかげ(続)
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遥香side

この潤んだ瞳が可愛くて、紅潮した顔が私の理性をかきたてる

ダメだと分かっていても、理性ほど恐ろしいものはないと思う

体の言う事を聞いてくれない

気付けばベッドに横山さんを押し付けてて、驚いた顔を見下ろす形になっていた

「島崎さん・・・?」

「可愛いね」

ふふっと笑えば横山さんの顔が強ばっていく

「あ、あたしのことどうするんですか?あたしまだ死にたくないんですけど・・・」

横山さんはドラマの見過ぎだよ

人間だってそう簡単に人を殺そうとなんてしない

「大丈夫・・・苦しまないから」

でも分からない

なんでこんなことしてるのか。

別に対して仲も良くないはずだし、ましてや私の好かない年下の後輩。

だからと言って誰でも言い訳じゃなくて、横山さんだから・・・

乱したいと思った。

「だからじっとしてて・・・?」

嫌がる顔を抑えて無理矢理その綺麗な唇にキスを落とす

女の子とキスするなんて初めてでドキッと胸が高鳴った

「や、やめ・・・」

軽く触れ合うだけのキスでこんなにも乱れてしまっている横山さんが

欲しい

私のものにしたい。

「横山さん・・・ごめんね、私・・・横山さんの事が」

そこからはどうしても声が出なくて

苛立ちと不快が募って次は乱暴にキスをする

長く長く、時を流して横山さんが苦しそうな顔をしても辞めてあげない

私もそろそろ苦しくなってきたかな

唇をそっと引き離すと銀の糸が私たちを繋げていた

横山さんを見てみれば顔を真っ赤にして肩で息をしてる

「色んな・・・人にも・・・こんなん・・・してるんですか?」

そんな目で見つめないで・・・

「違うよ、横山さんだけ・・・、横山さんにだけしたんだよ」

なんで?って聞かれたら答えられないわけで

だからといって誤解のままはもっと嫌

「好きなんですか・・・女の人・・・?」

そんなの分かんないよ私だって

でも横山さんを私のものにしたい

心から願っている私はいったい何者なんだろう。
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