リクエスト作品

□ヨガの憂鬱(ユウウツ
1ページ/1ページ

ヨガside

私は・・・

あなたに忠誠を誓っていると言うのにあなたは私を見てくれない

所詮ただの置物の兵士でしかないんだろうけど、その置物にだって心はあるんです

たまには私にも優しくしてくださいよ・・・

でもそんなこと言えるわけなくて

言ってしまったら何かが変わりそうで怖い

ちらっとソルトさんを見てみたら、勉強が分からないと騒いでたバカモノに丁寧に教えて上げてる

顔近いってば・・・

見なきゃよかった、と後悔しても遅くて、気持ち悪い感情が私の中を渦巻いていく

「なーぁ!ヨガも教えてく」

「うるさい、黙れよ」

ああもうなんでバカモノに当たってるんだよ・・・

もういいしよ!なんて言ってバカモノも拗ねちまうし。

ごめんバカモノ・・・こんなのただの逆恨みだよな。

「なんでそんなに怒ってんだ・・・」

バカモノのそばから離れてソルトさんのブーツの音が近くなってくる

そんなの・・・ソルトさんのせいじゃないですか。

「別に怒ってません」

「そうか・・・」

それでバカモノの方に戻ってしまう

行かないでください、こんなわがままが伝わるわけなくて・・・。

「あっ!そっか、だからここは20になるんですね!」

バカモノがやってるのってかけ算だろ

なんでそんな簡単なもん分かっただけで、ソルトさんまで笑って頭撫でてやるんですか?

私は・・・ソルトさんにとって必要ないのかな・・・

思えば私に対する対応だけ、いつもおかしくて・・・

また新しいページに入って、勉強をしようとしてる

ってさっきから何ずっと聞き耳立ててんだよ

もう辛いよ・・・こんなの見てるとか

「私ここ分かんねえんだ・・・」

え?

「だからヨガ・・・ここ教えてやってくれ」

「なっ・・・」

すれ違いざまにぼそっと呟かれた一言が私をこれから先も支えてくれる事になった

「あんたには期待してるぞ・・・ヨガ」

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ