リクエスト作品

□期待の裏切り4
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由依side

待ち合わせ時間の五分前。噴水の前まで駆け寄ったら見慣れた後ろ姿が。

ふんわりと柔らかい髪に、私服のワンピース。

なにもかもが新鮮で体中を巡る暑さなんか忘れてにっこり微笑んだ

「ごめんよー遅なった?!」

そう声をかければ、髪をなびかせゆっくりと振り返った

「おはよ、先生。待ってないよー今来たところ」

特徴的なえくぼを浮かばせてひまわりのような笑顔を私に向けてくる

「早いねんなー。来るん」

独り言気味に言えばちょっと考えたような顔して遥香が首をかしげた

「今日が楽しみで楽しみで・・・、無意識に来ちゃってみたい」

照れくさそうに無邪気な笑顔を向ける遥香はあたしのドキッとするツボを知ってるみたいに心拍数をあげてくる

「じゃ、先生どこいこっか?」

手をぎゅっと引っ張られて引っ張られるように歩き出す

「待って待ってー」

こんなところ、みんなに見られたらそれ程ヤバイことになるんやろうけど・・・

分かってる。自分の身も遥香の身も危ういことになる

でも・・・好きやねん。この気持ちに構うことはあらへん。

「せんせーい。そんな暗い顔しないでよ?」

恋人繋ぎの手に、夏に似合わず体を寄せあってる。ましてや「先生」という単語で街の人の目が釘付けになった

「ばっ!遥香!」

「ん??」

呑気な顔で、覗き込んでくる

「先生、なんか言ったらあかんやろ?」

小声で言ったらなにやら怪しげな微笑みを、うかべた

「そっかー。じゃあ由依・・・行こ?」

この企んだような目つきと面白そうな口角。

優しく穏やかな口調とは裏腹にニヤけてる

そんな遥香に見事ヤラれましたとさ、めでたしめでたし!/////

もうっ!言わせんなや!!

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