リクエスト作品

□抱き枕
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ぱるるside

拗ねて布団に潜ってたら、ドアの開く、音

暗がりの中、目を凝らしてみたら申し訳なさそうな顔のりっちゃんが顔を覗かせてた

「寝ちゃいました?」

「寝た」

へへって軽く笑いながらドアをかちゃっと引いて閉めた

「そんな、怒んないで下さいよ」

「怒ってないよ」

抱き枕にぎゅっと顔をうずめそっぽを向く

きっとりっちゃんは困った顔してるんだろうな。

眉を下げて、口角を上がらせてる。

寝てる私に覆いかぶさるようにりっちゃんがベッドに上がり込んできた

「重い・・・」

「寝てるんですよね?」

自分で言った事だから否定出来ない・・・、りっちゃんの思うままに体を動かしてるとりっちゃんの力がぐっと強まった

最初は手だけを握ってたのに腰に手を回して力強く抱きしめてくる

「くるっ・・・し」

そう言えばふっと力が弱まって、首筋に軽いキスを落とされた

「ぱるるが悪い」

「っ!」

りっちゃんはいつもこう。

スイッチが入ったらなんだか、逆らえなくなる

「ほっとくぱるるが悪いんでしょ?」

耳に息をふーっと吹きかけられて頬が面白いくらい真っ赤になっていく

「だ、だって」

「仕事なんだししゃあないじゃん」

ふとりっちゃんの目が私の抱き枕に移った

「抱き枕って・・・いいの?」

「え・・・うん」

「私はぱるるの方がいい」

また力強くぎゅっと、りっちゃんの手が絡み付いてきた

「ぱるるはどっちがいい?」

表情は分からないけどきっとまじめな顔をしてるはず。

だって普段こんなこと言ってこないもん。

「りっちゃんが好き」

ふふなんて笑っていつものりっちゃんに戻った

「明日仕事ですもん」

「え・・・?」

ぽかーんとしてる私にとどめの一言が飛び出した

「ぱるるさん明日仕事ですよね?」

「・・・。なっ、バカ!!」

「おやすみなさい」

ベッドは2つ用意してあるのに・・・

いくら言っても甘えて私のベッドから降りようとしない

妹みたいで恋人、りっちゃんはそんな関係なんだよ。

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