赤鬼作 短編集

□心からの愛2
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ソルトside

おたべの膝に頭を乗っけて、うとうとしかけてた時

おたべが思い出したかのように突然口を開いた

「もう怒ってへんけどさ・・・、あの時なんでヨガにキスしたん?」

あの時・・・、おたべが怒る原因となったあの日のことか?

「言い訳に聞こえたらごめん・・・でも言わせてほしい」

────
「おたべのこと本当に好きなんですか?」

いきなり裏庭につれてこられたかと思えば、ヨガにそんなことを言われた

「もちろん・・・愛してる」

真っ直ぐ目を見つめ、しっかりとした口調で言った

「じゃあ・・・私はどうしても奪えませんか?ソルトさんのこと・・・」

「駄目」

ヨガが私のことを大切に思ってくれてるのは知ってるけど・・・

おたべを好きな気持ちはずっと、この先も変わらないんだ。

「無理矢理・・・奪ってもいいですか?」

「はぁ?」

しばらくの無言のまま時が流れた

「だから、ソルトさんのこと具体的に奪ってもいいですか?」

「体は駄目、本気で怒る」

なんとも諦め悪そうな複雑な顔をしてる。

だめなものは駄目なんだ・・・

「これで諦めろ・・・」

ヨガの後頭部をぐっと包み込んで、引き寄せた

おたべに見られてるなんて1ミリも思ってなかった

ただ・・・なにか起こす前にこれで諦めてくれるかな?

そんな軽い気持ちで。

────

全部言い切ったらぎゅっと暖かい体温と優しい香りが私を包み込んだ

「疑ったりしてごめん・・・、これからも隣にいてくれる?」

なんだよ・・・いきなりデレやがって・・・

「言ったな・・・絶対隣に居ろよ・・・命令だ」

私だって大好きだよバーカ

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