Splatoon

□愛VSお金
1ページ/1ページ

ホタルside

世界を救うのは?愛VSお金

今回のフェスは、愛が勝った

アタシはその結果に満足しとらん

なにそれ変なの、お金さえあれば戦争だって殺人だって減るっしょ

そう楽屋裏で愚痴をこぼせば、アオリちゃんに「夢がないなぁ」なんてやれやれ顔をされた

「んじゃなんでアオリちゃんは愛だと思ったわけ?」

頬杖を付きながらストローでミルクティーを啜った

「そりゃ愛があれば、戦争も犯罪も起きないじゃん!」

「ならナワバリバトルも出来やんね」

「む、むむ、それならホタルちゃん!お金目当てでバトルする人だって居るじゃん!!」

今度はアタシが言葉に詰まる番

「結局愛があったってお金があったって世界は救えんのよね」

ボソッとボヤくとアオリちゃんが身を乗り出した

「救えなくたって愛が1番大切だってー!」

「お金だと思うんだけどなぁ」

やっぱりアタシって可愛げがない

愛が大切!ってはしゃいでるアオリちゃんとは正反対のアタシ

ファンの人達の目にはどういう風に映ってるんだろう

「ねえ、アオリちゃん」

「んー?なんねなんね??」

愛が大切だとかお金が大切だとか。

息を吸いこんだ

ゆっくり吸った息を吐き出す

「ならお金ちょうだい、愛が大切なんっしょ?
代わりに愛してあげるからさ」

言い切った

アタシのぶきっちょな告白

「なっ/////」

アオリちゃんは顔を赤くする

そんなややこしい表情しないでよ

「冗談」

「もう!意地悪しないでよ!!」

冗談じゃないんだけどなぁ

そう心の中で呟きながらまだ赤くなっているアオリちゃんを見つめた

アタシの気持ちは伝わらない。

素直に言えたらいいんだけどね

お金なんかより愛が大切だよって

お金なんかよりアオリちゃんが大切だよって

「ホタルちゃん」

「なんね〜」

頬杖をやめ、ゆっくりとアオリちゃんの方に向き直る

アオリちゃんは緊張したような、切羽詰まったような顔をしている

「お、お金払えばアタシの事愛してくれるんだよね?」

その一言にポカンと口を開けた

一瞬言葉が頭に追いつかない

「え、な、何言って」

「だ、だから!お金払ったらアタシと付き合ってくれるんだよね?」

びっくりして思わず片手に持っていたミルクティーを手落とした

赤面させられたのは、アタシの方だったみたい

「ホタルちゃん・・・?や、やっぱ気持ち悪いかな・・・女の子同士なのに」

アオリちゃんの首筋からダラダラと汗が流れてる

嘘じゃない、アオリちゃんは嘘ついてない

「ううん、そんなんじゃない」

やっと言葉が出たと思ったらこんな冷たい事しか言えない

なんでもっと素直になれんのや

ちゃんと、伝えたい事、言いたいことを

「じゃあ!!お金あげるから付きあ」
「お金なんかいらん」

やっと

やっと言えた

「え?」

「お金なんかいらんから、アタシと、その」

詰まるな、言葉に詰まるなアタシ

素直になって、言いたいことを言うんや

「付き合ってくれますか?」

言い切った

濁す事も、はぐらかすことも無く

言えた。アタシの想いを伝えられた

「ホタルちゃん・・・」

なに言葉に詰まってんねんアオリちゃん!

冗談やったんなら冗談ってはよ振ってやあほ!

「うん!お願いします!!」

明るい声にハッと顔を上げた

アオリちゃんが微笑んでる、その笑顔を確認するようにアタシもニコッと笑って見せた。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ