『消えた光』

□7.電話
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―――ピリリリッ……ピリリリッ……





電話のコール音が家の中に鳴り響いた。





ピリリリッ……プツッ……ただいま、留守にしております。ピーッという発信音のあとにお名前とご用件を……ブチッ





留守番電話案内の途中に切られる。
















―――ムクッ



「はあ……」





数日前から始まった電話。

家にいる時を狙ってかけてくる。

今みたいに朝なら寝てたで済む。

けど、昼はそうもいかない。






―――ピリリリッ





「っ………」




エドワードは軽く肩を跳ねさせると大きく深呼吸した。





――ガチャッ




「……はい」


"あ、鋼の……エドワードか?"


「たい……さ」




思わず中将の声にホッとして、昔呼んでいた階級で呼んでしまった。

それに気づいて、取り繕うように話し出す。




「あ、どうかしたの?何かあった?」

"………どうかしたのか?"

「え?何が?」

"君が私を大佐と呼び間違うのは久しぶりじゃないか"

「あーうん、ごめん。寝起きだったから」



ここ最近で慣れてしまった演技。

嘘は極力つかないようにしながら、何でもないように取り繕う。

これが電話越しで良かったとエドワードは内心、ホッと息をついた。



中将の電話は今日は司令部に来ないようにという内容のものだった。

何でも上の連中がやってくるらしい。

疲れ切った声に、エドワードは労いの言葉をかけながら、今日は一日フリーかと思った。

今日も司令部に行こうと思ってたから、時間が空いてしまった。

できるなら、家に居たくない……。






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