『消えた光』

□6.手紙
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―――ポトッ




「んあ?」




郵便Boxを開けると、一通の封筒が落ちてきた。

何だろう?と思って拾い上げる。

特に怪しいところも危険な感じもない。




――カサ……



「ほえ?」



"ずっと応援してました。
これからも頑張って下さい"




宛名もなければ送り主もないたった二行の手紙。


太陽に当ててみても、透かして見ても錬金術を流してみても、それ以外の文字は見つからない。



「なんだろう?」



不思議に思ったが、特に害があるように思えない。

今まででも応援メッセージが入った手紙をもらわなかったわけじゃない。

……まぁ、その時は手渡しだったが。



特に気にすることもないだろうと放っておくことにする。

誰からかわからないが、捨てるのもなんだし、と新しい蓋つきのBox(みかん箱より一回り小さいぐらいの大きさ)を練成した。

その中にその手紙を入れておく。



「んじゃ、司令部に行くか」



早々に手紙のことは頭から追い出して家を出た。

今回だけだろう、と。







しかし、この手紙から始まる恐怖を、エドワードはまだ知らない。


アルやロイ、キングとウィンリィしか知るはずのないエドワードの家に、名前すら書かない人間が知ってることに気づくことはなかった。







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