長夢〜願いはたった一つ〜
□枡屋 古高捕縛
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「あんなはしゃいじゃって」
私の後ろから声がして振り向くと隊服姿の沖田さんがたっていた。
『沖田さん。それはそうですよぉ。お父さんを自分で探しにいけるんですから・・・』
私はにっこり笑って千鶴ちゃんが去ったあとを見つめた。
『・・・・生きていればいつかは逢えるんですから・・・』
不意になんともいえない気持ちになってボソッとつぶやく。
「・・・秋月ちゃん・・?」
沖田さんが私を覗き込もうとした瞬間
『なので、沖田さん千鶴ちゃんのこと守ってあげてくださいねぇ!!』
私はパッと沖田さんを見上げにっこり微笑む。
「・・・邪魔になったら置いてくよ。」
『新選組の1番組組長なら女の子一人守るくらい余裕ですよぉ!』
「ははっ。言うようになったね。」
沖田さんは笑うと私の肩にぽんと手を置いてそのまま去っていった。
『沖田さん!いってらっしゃい!!気をつけて!!』
私は沖田さんの後ろ姿に声をかけると沖田さんは振り向かずに手をひらひらさせた。