長夢〜志 あなたと共に〜

□池田屋でした
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「会津中将お預かり浪士隊 新撰組」
「詮議のため宿内を改める!!」

『あーあ・・・』

「まぁ近藤さんらしいよね。大声で討ち入りを知らせちゃうとか」

「まぁいいんじゃね?正々堂々名乗りを上げるのは討ち入りの定石だろ?」

「自分を不利な状況に追い込むのが新八つぁんの定石?」

『平助いえてる。でも一つ違う。』
『そんなことしても不利なんかじゃないから!!!』

私が叫ぶと皆笑って刀を構える。

近藤さんと総司は2階。

私と新八、平助は1階を担当することになった。

平隊士たちは外で出てきた敵を討ち取る。



ガキンッガキンッ


『新選組四番組組長日暮楓。いざ参ります!!!』


ザシュッザシュッ


何人もの人を斬ってきた。

斬った瞬間の感覚は今となっては興奮する。

私の手は血まみれだ。

それでも貴方の傍で剣を振るいたいから。


私は強くなる。



『はぁッッ!!!』

「おいっ!楓大丈夫か!?」
『うん!誰に言ってんのよ!!でも人数多すぎ。』
「だな!!はっ!!」

ザシュッ

私と新八は背中合わせに次々と来る敵を斬っていく。

「クッ!!」

新八が顔をゆがめる。
『新八!!』

新八の前からくる敵を斬り伏せる。

「楓っっ!!」

私の後ろからくる敵を新八が斬り捨てる。
そしてまた背中合わせ。

「気ぃぬくなよ!?」

『そっちこそ!!!!』

私たちはお互いに笑った。




クッ・・・人数が多すぎる。先に行った平助のことも気になるし、二階の総司たちも気になる。


そのとき、

「ぐあっ!!」

『今の・・・平助!?』

「ぐっ!!総司!!」

『近藤さん!?』

なにかあったか? 

「くそっ!!人数が多すぎる。」
『これじゃぁ、駆けつけれない。援軍はまだ!!?』


「待たせたな。」

私の前の敵が斬り伏せられる。

『一!!!』
「おっ、斉藤!遅いぜ!!っと」

新八も目の前の敵を倒し私たちのところに来る。


『奥に平助がいる。お願い。私は二階の総司のところに行く。』

そういって私たちは二手に分かれた。
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