長夢〜志 あなたと共に〜
□一人じゃない
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「まぁお前たちが女の格好してくれるんなら、それだけで十分目の保養になると思うんだけどな?」
左之がニッと笑う。
「・・・・///」
「あっ、それ俺も絶対可愛いと思う!!振袖見せてくれよー!!」
『左之、平助。私の女の格好は高いからね?』
私はいたずら顔をして笑った。
その場皆が笑った。
そして3人にお土産を頼んで見送ろうとしたとき、
井上さんが現れた。
井上さんに見つかってはそうそう花町になんていけない。
平助は千鶴をつれて屯所の中に逃げたし、私はどっちを助けようかと思ったけど・・・
『・・・女目当てで花街に行く罰だね。』
とボソッと新八と左之に聞こえるようにいって
『私はこれから夕餉の買い物に行くんで左之には荷物もちお願いしてたので・・・源さん新八をよろしくお願いします!!』
「じゃぁ楓いくか!」
「おい、平助のみならずお前たちもか、楓。左之。」
そういう新八に私は舌をだしてベーッとする。
そして新八は源さんに連れて行かれた。
「よかったのか??」
『新八がいけない。』
「まぁそうだが・・・。あいつは鈍いからちゃんと言わなきゃ気づかねぇぞ?」
『わかってる。だから言わない。』
「まったく・・・意地っ張りだな。」
左之は私の頭をくしゃくしゃなでる。
『色々難しいんだよ!』
『新八への想いと同じくらい大切なものもあるんだから。』
『だから今のままでいいの!!』
私はにこっと笑う。
「そうか。」
左之は納得したように微笑んでくれた。
『左之。いつもありがとー!!』
私たちは夕餉の食材を買い込んで屯所に戻った。