長夢〜志 あなたと共に〜

□目撃者捕獲
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『へー。』

「なんだその気の抜けた返事は。」

『いや、一応驚いているんですけど。』

気の抜けた返事を看破された私は苦笑いして返す。

「まぁ、まだ見られたって決まったわけじゃないんだけどね?・・・限りなく黒に近いかな?」

総司はクスクス笑う。

『ふーん。』

ぶっちゃけ私は興味がなかった。私が新選組に入ったのも強い剣豪になりたかったからだし、まぁ新八を追っかけてきたって言う理由もあるけど。

正直あの薬や幕命やら興味がなかった。

ただここにいれば自分がもっと強くなれると思ったから。


「夜から身柄拘束してるらしいからもうすぐ源さんがつれてくるだろ。」
左之が言いにくそうに話した。

『拘束ねぇ・・・やだね。ちょっとかわいそうかも。』

想像しただけでちょっと可愛そうになった。

『まぁ、すぐに殺されちゃうよりは・・・まぁいいかな?』
そういいチラッと総司を見れば総司はクスクス笑ってた。

「楓ちゃん、ひどいなぁ。」


「おっきたぜ。」
新八の声に私は広間の入り口を見た。
皆の顔が引き締まって、雑談をやめた。



広間に入ってきた子を見る。
・・・・女の子じゃん!!!男装してるけど女の子じゃん!!!うわっ!縄でぐるぐるまき・・・かわいそうだな・・・。

総司にからかわれている彼女を新八の横に座りながら見ていた。


「おい、てめぇら無駄口ばかり叩いてんじゃねぇぞ?」

広間が一瞬静まる。うん、さすが土方さん。


「でさ?土方さんそのガキが目撃者??」

「おいおい平助。お前がガキとか言うなよ。」
「うん、同感。」
くっくっと笑う左之に私はうなずく。

「世間から見ればお前もこいつも似たようなもんだろよ」

「うるさいなぁ。兎に角おじさん二人とおば・・・」

『あぁ?』
おばさんと言おうとした平助を私は睨む。

「すいません。」
平助は身体を小さくして謝る。

その後もぎゃぁぎゃぁ言い合うのはいつもの光景だ。

そこに山南さんが口を挟む。
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