長夢〜志 あなたと共に〜

□目撃者捕獲
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『すみません。遅くなりました。』

そんな時間はたっていないが一応謝った。

「おせぇ。」

じろっと睨む鬼副長。
そんなに眉間に皺寄せてたら疲れるだろうに・・・。これを言えばお説教が始まるから言わない。

『すみませんでした。』


「楓!!今日の朝餉はなんだー!?」

『平助。おはよう!今日は大根と葱のお味噌汁と焼き魚だよ!』

「へぇ?それ僕に対しての嫌がらせ?」

平助に返した言葉に私の後ろから殺気が放たれる。

『ちゃんと総司のは葱ぬきにしてあげるから安心しなよ!!』

私は平然と答えて新選組トリオのところにいって座った。

「ならいいんだけどー」
私の後ろから抱きつく総司。

『・・・総司。重い。』
私はぎゃぁぎゃぁ騒ぐ。

「楓。朝から大変だな。」
「総司、てめぇ楓が嫌がってんだろ!」

『左之、新八。おはよう!!』

「あぁ。」
左之はフッと目を細める。
うん、今日もお色気満載だね。

新八は・・・うんいつもどおり馬鹿そうだ。

「嫌がってないし、ね?楓ちゃん。」
総司が抱きつきながら私の顔を覗く。

『あー・・・もう!!!重い!!助けて!!』



「てめぇら!!!いい加減にしろっっ!!!」
5人でぎゃぁぎゃぁやっていると土方さんの鬼の怒鳴り声が広間に響き渡った。


『被害者なのに・・・』

ぼそっというと土方さんが「あぁ?」とこちらをみる。

『なんでもないです。で?朝からなんですか?』


「実は・・・昨夜。見られちまったんだよ。」
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