長夢〜願いはたった一つ〜
□夢を視る
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原田左之助Side
近藤さんたちと合流したとき近藤さんはひどく驚いた顔で秋月を見たがそれよりも隊士たちの指示出しに明け暮れていた。
腕の中で意識を失った秋月を抱きかかえ屯所に戻る。
屯所に戻ると千鶴は秋月のことをひどく心配していたが大丈夫だと落ち着かせて、他の隊士たちの手当てを頼んだ。
俺は秋月の部屋に行き布団に秋月を寝かせる。
「・・・・なんでだ・・・秋月・・なんで来たんだッッ・・・くそッ」
俺は秋月の手をとって祈った。
「・・・早く目を覚ませ・・・」
明け方になっても秋月は目を覚まさなかった。
怪我した隊士の手当ても終り、土方さんも戻ってきて俺は広間に呼ばれた。
広場にいくと近藤さん、土方さん、山南さん、新八、源さん、斉藤、山崎、千鶴の姿があった。
あいてる座布団に座ると土方さんはしゃべりだした。
「お前ら、今回はご苦労だったな。」
「んで、あいつはまだ目を覚まさないのか?」
土方さんが俺を見る。
「あぁ。まだだ。」
「でも、屯所待機の秋月がなんで池田屋に来てたんだよ。」
新八が納得行かない顔で屯所待機だった山南さんたちをみる。
「俺も気になってたんだ。どういうことだ、山南さん。」
土方さんも言葉をつづけ、山南さんに答えを求める。
「ハァ・・・それが、月夜野くんは本命が池田屋ということを知っていたようです。」
山南さんはため息をつき話し始める。