長夢〜願いはたった一つ〜
□現代〜幕末へ 時渡り
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なぜ……なぜ……
憎い………なにもかも憎い…………
『ッッ!!ハァ、ハァ……こ、こは……』
私はパチッと目を覚ました。
見慣れない天井。
ゆっくり体を起こせば、白い着物姿に身を包んでることに気がついた。
「おい、目覚めたか?」
いきなり襖があき、部屋に入ってくる赤茶色の髪、長身の男の人。
『...あ...は、い...私は...』
私は自分の状況が呑み込めず戸惑う。
私は確か満月の準備をしていて、納めてある紅桜をだして……
『あっ!紅桜!!あ、あの!私の刀はどこですかッッ!!?』
私は思い出し、焦りながら男の人伺う。
「お、おい!待てってッッ!!」
「とりあえず落ち着け。お前を広間につれていく。お前の荷物はそこにある。」
男の人は驚いたように私の両肩を掴み制す。その人の顔が真正面にはいり私はコクコクと頷くことしか出来なかった。
そのまま男の人の後について部屋をあとにした。