長夢〜志 あなたと共に〜
□池田屋でした
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池田屋にて
「まさか長州藩邸のすぐ裏で会合とはな・・・」
『あらー・・』
「僕は最初からこっちだと思ってたよ?」
『相手が馬鹿ってことかな?まぁ私はこっちで嬉しいけど。』
「まぁな!!」
池田屋についてから私と新八と平助、総司は世間話のような会話をしていた。
『会津藩とか所司代の役人はまだきてないみたいだねー!!』
「日暮れごろにはとっくに連絡してたのに・・・」
平助は舌打する。
「まぁ、平助落ち着けって。あいつらきてもこなくても同じだろ。」
『新八いいこというね。』
「でも俺らだけで突入って無謀じゃねー?」
『え?しようよ!突入。』
「どうします?近藤さん。」
総司が近藤さんの指示を仰ぐと結局援軍をまつことにした。
しかし援軍はいつまでたってもこない。
新八もイライラし始めた。
『暇だ・・・。』
「近藤さんどうします?これでみすみす逃しちゃったら無様ですよ?」
総司が近藤さんに言ってくれた。いいぞ!総司。
「そうだな・・・。」
近藤さんはそう答える。近藤さんの答えに私は山崎を呼ぶ。
『山崎。』
「はい。」
一瞬にして現れた山崎に指示をだす。
『今から屯所にいって山南総長にこのことを伝令を。多分四国屋の土方さんのところにも行くと思う。千鶴も連れてって。』
「雪村くんもですか?」
『うん。向こうに行く途中長州の邪魔が入るかもしれない。』
「なるほど。そのときは自分が対峙して雪村くんに伝令に走らせる。そういうことでいいですか?」
『そう。多分山南総長もそういうと思うから。あとは土方さんの指示にしたがって?』
「分かりました。」
『いい?必ず山崎も土方さんのところに遅れてでも到着してね?』
私がそういうと山崎は少しだけ笑った。
「承知。」
自分でもひどいことを言っていると思う。
山崎に伝えたことは千鶴をつれて、自分が捨て駒になってでも伝令しろということ。
でも私の気持ちも分かってもらいたくて最後の一言はいったんだ。
「すまないな。日暮くん。」
近藤さんが私の気持ちを察知してか肩に手をおき謝る。
『いいえ。それより行きましょう。』
「あぁ。そうだな。」