長夢〜志 あなたと共に〜

□新撰組四番組組長
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文久三年十二月

まったくもって朝が寒い・・・
寒くて寒くて仕方がない・・・。

しかし、その寒さは私がここについたときのことを思い出させる。



数年前・・・・


『たーのもー!!!』

私は日暮楓。ある目的があって今新選組屯所の玄関を開けて大声で叫んでいる。

廊下向こうからバタバタという人の足音が聞こえてくる。


「何ですか??」
眼鏡をかけた優しそうな男の人。

『はいっ!入隊希望でやってきました!!』
私は優しそうな男の人に元気に答えた。

すると男の人はそうですか。といって私を広間に通してくれた。

広間についてしばらくすると幹部隊士と呼ばれる人たちが集まってきて、私の目の前に近藤さんと呼ばれる局長と土方さんという副長が座った。

「とりあえず名前を教えてくれ。」

『・・・日暮といいます!!』
私は苗字だけ名乗った。
名前を名乗るとさすがに私が女ということがばれそうだったから。そして私の目的・・・あいつにもばれてしまう可能性があったから。


「そうか・・・。まずお前の実力を見せてもらいたいんだが・・・稽古試合をしてもらう。」

『はいっっ!!』

待ってました!!土方さん!!

私は心の中でガッツポーズをした。


「そうだな・・・対戦相手は・・・」
『あの!!!新選組二番組組長。永倉新八さまでお願いいただけないでしょうか?』

私の言葉に皆が目を丸くする。そしてあいつのところに目線がいく。

「え・・・?お、おれかぁ??」

『はい!永倉組長は新選組でも一二を争う剣術の腕前だと聞いております!!なのでぜひ一度お願いしたいのですが・・・。』

「おっ?そうかそうか!!」

バカだ・・・私の褒め言葉に素直に喜んでいる。・・・まったく、変わってないな・・・。


「・・・まぁいいだろう。じゃぁこれから壬生寺で準備しろ!!」
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