長夢〜同居人はイケメン君!〜
□02 同居人
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大量に生活用品と食材を買い込んで夕食づくり。
「なんかいいな。こういうの。」
ソファーに座りながらキッチンを見る左之くん。
『そうだねー!一人で食べるの寂しいもんねー。』
こんなに大きい家に一人って寂しいだろうなぁとしみじみ思う。
日本に帰ってきたんだから!と思い白米に味噌汁に肉じゃが。
左之くんは目を輝かせながら食べてくれた。
「旨いな!!!」
『あはは、おおげさだよ?』
『私が余裕あるときは作ってあげるね!』
「やったぜ!」
そういって全部完食してくれた。
食後にコーヒーを左之くんが淹れてくれた。
そして二人で仲を深めようとソファーに座りしゃべる。
『え!?左之くん。薄桜大学なの?』
「そうだが…?」
『へぇ、そっか!私もあそこ通ってたよ!美容科だけど。』
左之くんが通ってる薄桜大学はちょっと変わった大学で、文系の大学と併設して専門学校がついている。というよりは大学と専門学校が混ざってる?
自分の好きな授業を選べる。
薄桜大学では普通の文系大学の学部にプラスして美容学部や服飾学部がついている。
まんべんなく勉強したい人は色んな学部の授業を選択するが、まぁあまりいない。
主に自分が勉強したい学部に少し興味がある学部の授業っていうのがほとんどだ。
もちろん美容師資格を取りたい人は国家資格だから単位がちゃんとあるんだが。
そして私は今年の春からそこの特別講師。
ウェディングドレスのデザイナーをしている私は週に1度の講座をしてくれと頼まれた。
ちょうど日本の仕事を受けることになりその話も一緒に受けた。
入学式ギリギリの帰国になったけど。
『明日の入学式。出るでしょ?楽しみにしてるといいよ!』
「??」
薄桜大学は変わってて毎年新しい講座を開いたりする。評判がよければそのまま何年も講座を開いて悪ければ一年で終わり。
その発表を入学式でするのだ。だから2000人ほどはいるホールに殆どの生徒が入る。
あー、明日の左之くんのびっくりした顔が思い浮かぶなぁ!楽しみ!!