現代パロ・お話
□ミルクティー
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プロローグ
私は神崎朱莉。名門S学園に通う高校1年生。
女子校育ちの恋愛未経験の私。
いつか、白馬の王子様が迎えに来てくれる。
そんなおとぎ話のような恋愛に憧れていた私に、突然降りかかってきた現実。
それは・・・
倒産寸前の父の会社を融資してくれる財閥の息子との、いわゆる政略結婚だった。
「親の会社も継がんと、教師をしているような変わり者らしいが、お前が嫌というのならば、他の融資先を探す。だから朱莉・・・。」
「大丈夫です。お父様。私その方に嫁ぎます。」
「朱莉ちゃん・・・。」
「お母様、大丈夫ですよ。」
両親は、私の事を本当に心配してくれていた。
昔は顔も知らない人と、結婚させられたのだと、おばあ様が話をしてくれたことがある。
「これも運命の出会いですよ。きっと。」
家族や、父の会社の為ではない。
これは、私の意志で決めた事。
でも・・・どのような旦那様なのか、不安でいっぱいです。