グリムワール学園
□第6章 使い魔との絆と新たな出逢い
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ラ「……っ。も、もう平気だよ。ありがとう謳歌さん」
顔を赤らめ恥ずかしそうに下を向きながら言うラファウ
「…平気なら良かった」
しばらくしてもルカが戻ってくる気配が無い。心配になったラファウは様子を見てくると言い部屋を出ていこうとするが
「私も行く。良いでしょ?ラファウ君」
ラ「…でも」
「お願い。一人で待ってるなんて嫌なの」
結局、ラファウが折れて二人でミコトが寝てる部屋に向かうことにした。
部屋の扉を開けようとすると中から
?「…イャ!…ウッ…」
「ミコトさん?!」
ラ「中で何が…?」
二人は慌てて中に入る。目に飛び込んで来た景色は、上半身を起こして顔を隠しながら啜り泣くミコトの姿と苦虫を噛んだような顔をしてるリド。そしてただ冷静に冷たい目線でミコトを見るルカの姿だった。
ラ「ルカ…?一体何があったの…?教えて欲しいな?」
恐る恐るルカに声を掛けるラファウ。それを見てルカは淡々と喋りだした。
ル「ミコトを生徒会から一時《離脱》させる。ミコトは今回の一件もある。しばらく病療してもらう」
ミ「…私は平気よ。闘えるわ。お願いよルカ。私は貴方の力になりたいの。側に居たいのよ…」
溢れ落ちる滴を拭いながらルカに想いを告げるがルカは
ル「今の君は、僕の役にはたてないよ。僕の事は気にしなくて良い。身体を休めるんだ。」
ミ「ルカ…ルカ…私は力になって見せるわだから…だから…お荷物にはならないから、お願いよ。」
リ「…ルカ。さすがに《離脱》は無理だ。ただでさえ人が少ない時に奴等も動いてるんだぞ?何考えてんだよ…」
ラ「僕も、あんまりいい案ではないと思うよ?ルカ」
ル「ここ最近のミコトの身体には負担がかかりすぎている面が多々ある。元々戦闘タイプではないミコトにとっては僕達より辛い面が多いだろう?」
淡々としかし確信をついて話すルカ。それぞれ能力を持っているがミコトは戦闘員ではない。
予言又は起こることを予知するのが生徒会での役目。闘うとすれば明らかに他の3人よりは弱い。
ミ「確かにルカ達のようには闘えないかも知れないわ。でもそこら辺の者達よりも私の方が強いわ」
ル「《生徒会》はこれから戦闘メインになる。君には荷が重いよ。やるなら、事務の整理を頼むくらいだ」
冷たく言い放すルカの表情は何を言っても通用しないという顔をしていた。