想定の国のアリス
□エピソード3
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ネズミが教えてくれたのです。あいつらは返事をするまでずっとしゃべっていると…それを聞いたアリスは…
「わかったわ!コーカス・レースをやれば良いのね。コースはどこにあるの?」
(スグソコニ!スグソコニ!)
(ハヤクハジメヨウ!ハヤクアソボウ!!)
鳥獣達はアリスをコースのもとへとつれていきました。ネズミもアリスと一緒についていくのでした。
(自分はレースには参加しない。アリスと言ったね。あやつらに負けてはダメ。この世界で君が…『アリス』が負けることはイケナイ事。頑張って)
ネズミは独り言を言うように呟いたのです。アリスは不思議に思いながら言葉の意味を必死に考えていました。
そんな事を話しているうちにコースにたどり着くのです。
(サァ、アリス、ハジメヨウ)
(コノ、エン、ノナカヲ、ハシルゲーム)
(ルールハカンタンカンタン♪)
ルールはシンプルなものでした。円の中を走るだけ。すぐにレースは始まるところでしたが…
「こんなに数が多ければ不利に決まってるわ。代表を決めておきましょう?」
(キメタラアソンデクレル?)
「ええ。それじゃあ、返事をした貴方で良いわね」
「私は貴方を『ドードー鳥』と想定するわ!」
アリスの声は高らかに空に響くのでした。