グリムワール学園
□プロローグ
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同じ夢を小さい頃からずっと見続けていた。毎日誰かが私を呼んでいた気がしてた。でも、他の人にはそんな事はないと言われてきた。だから私は小さい頃は友達などは居なかった。
いつしか夢の事も呼ばれる気がするのも隠すようになった。普通に何事もないようにしてた。私は今年で高校2年になる。もうすぐ新学期だ。そんな私は夢や声の事とは他に小さい頃からやってきた事がある。それは…
?「何を考えている!ちゃんと前の敵を見て行動しろ!」
「はい!」
?「……少し休憩にする」
「…はい。指導ありがとうございます!!」
?「お前も本当に強くなったな。」
「まだまだですよ。」
?「今は休憩だ。そんなに堅くならなくて良いよ?」
「…。ありがとう兄さん」
私は小さい頃から兄の影響で、剣道・弓道を習っていた。今ではこの街に私達兄妹に勝てる者は居ないとまで言われている。
小さい頃から周りと上手く関われなかった私にとって兄と同じ事が出来るのが嬉しくもあり誇りでもあった。兄の教えは厳しいが誉めてもらえるのがとても嬉しく辞めたいと思った事は1度もない。
「兄さん、少し外の空気を吸ってくる」
兄「あぁ。気を付けろよ?」
「大丈夫だよ」
兄は少し心配性みたいだ。それには理由がある。私達兄妹には家族が居ない。兄と私の2人だけだ。両親は私が8歳の時事故でこの世を去った。
今思えばその頃から私を呼ぶ声にノイズがはしるようになった。まぁ、気にしないようにしてるからどうでも良い事なのだが…
「…今日もよく晴れて良い天気。お父さんお母さん今日も元気に過ごしてますよ」
ピカッ
それは一瞬の事だった。私が見ていた景色が突然変わったのだ。私は何が起きたのかわからず、その場を動けなかった。
?「急に呼び出して悪かった…本当は巻き込みたくなかった。だがそうも言ってられなくなりそうなのだ。」
?「刻が過ぎ間に合わなくなるまえにと思ったのだ…」