短編集

□銀魂編
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タッタッタッタ

「…ハァハァ。だから、ついてこないでって言ってるでしょ!!」

〜宇宙海賊春雨第7師団のある1日のお話〜

「だってさぁ〜?今日は何の日だと思ってるの?少しぐらい団長を祝おうとかって無いの?思わないと、襲っちゃうぞ♪」

私は団長こと、神威に拾われた女。変な意味じゃない。とある星に誘拐されてたまたま神威達が誘拐犯を始末しろっていう命令を貰って誘拐犯を倒してくれたんだけど、実際一人でも何ら問題なかった。

だって、私は強いもの。けして弱くない。誘拐されたのだって、寝てた所が船の中で気づいたら連れてこられてたってだけ。『あれ、ただの間抜けじゃね?』って思った奴は後で相手になるから夜路四苦!

結局、助けられた風になってたんだけど、神威が、弱い奴に興味ないとか言って人の事を勝手に弱いと思い込んでだからムカついてぶん殴ってやったら、『君、面白いね。こんなところで捨てて行くには惜しいや、だから俺の船においでよ』頭につけたアホ毛を揺らしてニコニコしながら言うからビックリ。

不意をついて顔面にめり込ましたのに涼しい顔で言うから、悔しくってついつい、ついてきてしまった。だって、『参りました。悪かったです』ってぐらい半べそかかせて言わせたいでしょ?

まぁ、そんな話は置いといて、阿伏兎から聞いたんだけど今日は神威の…えーと、そう…あれだよ、誕生日?だっけ、私は誕生日と言うのを詳しく知らないけど、お祝いするものだって阿伏兎が言ってて、何かしてやろうと思ったんだけど…

いつもいつも顔を合わせれば殴りかかってたし、最近は殴りたいけど…我慢してるけど、急に『お祝い』しろって言われても…恥ずかしいでしょ?一応、気づかれないように『プレゼント』?は準備したけど、何か…もう、恥ずかしいし、顔を合わせればニコニコして、今日は何の日?って聞いてくるアイツが何か腹立つし…面倒くさいと思ってたのに。

痺れを切らせたのかずっと私の後をつけてくるんだよ。もう…本当にずっと!!さっさと渡せって?恥ずかしいんだよ!って言うか仕事しろよ。アホ団長。阿伏兎が困るだろ。仕事をしてればその隙に置いておく事が出来るのに、わかっててやってんのかあのアホ毛!!

こうなったら何がなんでも私からの『プレゼント』じゃなくて適当に落ちてたとか言ってサラッと渡してしまおうか?でもな…阿伏兎がちゃんと渡せって言うし、阿伏兎には色々お世話になったし、どうしようかな…
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