小説
□12345番目のお客様
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「おめでとうございます。あなたは当遊園地の12345番目のお客様です。」
「え、あたし?それとも、トランクス?」
「いえ、そちらのお連れ様です」
「えっ、すごいじゃないベジータ。12345番目だって」
「お父さん、すごーい!」
「くだらん」
「12345番目のお客様には記念品が授与されます。まず記念写真を撮らせていただきたいのですが、よろしいですか?」
「断る」
「って言ってますけど、本当は撮りたいと思ってますのでガンガン撮ってあげてください」
「待て、ブルマ!オレがいつそんな素振りを見せた?」
「せっかくだし、一緒に撮りたいよねトランクス?」
「ボクたちも一緒に入ってもいいの?」
「もちろんでございます」
「やったー!せっかくだし撮ってもらおうよ、お父さん」
「がたがた抜かすな。オレは断ると言ったはずだ」
「そういうことなら……お母さん、聞いてー!ボクね、お父さんの顔面にね、パ」
「ちっ、一枚だけだ。いいな!」
ぱしゃり!
笑顔に挟まれて、仏頂面が一人。
撮られた写真はブルマのアルバムを飾る一枚として納められたのだった。
≪END≫