あなたに見守られる
□バレンタインデーのルール
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「と、いうわけでトト子ちゃんに協力していただきたいのですが…」
「別にいいけどさぁ……本気であのニート共に上げるつもり…?」
バレンタイン当日。
私はトト子ちゃんの家にお邪魔していた。
もちろんチョコを用意する為だが、
松野家でやるわけにもいかず、既製品もどうかと思い、
トト子ちゃん協力の下、弱井家のキッチンをお借りすることに。
トト子ちゃんは快くOKしてくれたものの、
六つ子達に上げるのは良く思っていないようだ。
「まぁ…ねだられた時に何もないのも気まずいかなぁと…」
「まーじーでー名無しさんちゃんお人よしすぎ!!あんなやつらに餌あげたら付けあがるだけだよ!?」
「うーん…」
トト子ちゃんの言うことも理解できる…
いや…理解できすぎて逆に怖い…。
悩んでる私を見て、トト子ちゃんは諦めたのかため息をついた。
「…でもま、名無しさんちゃんの頼みだから協力してあげる。でもなんかされそうになったらちゃんとトト子に言うんだよ!?」
「トト子ちゃん…!!ありがとう…!」
トト子の寛大な心に目をキラキラと輝かせる名無しさん。
でも実はこの前おそ松さんに押し倒されたんだよなぁ……。
口が裂けても言えないなこれ…。
墓場までもってこ…。