あなたに見守られる

□深夜の深酒は深い
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ある日のバイト終わり。
静かな夜道を一人で歩きながらスマホのロック画面を見る。




「22時か…ちょっと遅くなっちゃったな」




なぜ私がこんなに時間を気にしているかというと…




「おそ松さん達、待ちくたびれてないかな?」





今日は六つ子たちと日松屋で飲み会だからだ。
予定は21時からだったから…完全に遅刻だーー;;


きっとみんなは待てずに飲んでるんだろうなぁ。
私はその光景を思い浮かべながら、L〇NEでおそ松さんにバイトが終わったことを報告し、日松屋へ急ぎ足で向かう。






「すいませーん…」




歩いて10分後、日松屋に到着した私は
おずおずと入り口である扉を開ける。




「いらっしゃいませーおひとり様ですか?」





ニコッと愛想の良い男性店員が私のもとにやってくる。





「あ、いや、先に知り合いが…」



そういって店内をきょろきょろしていると、異様に目立つ6人テーブルが目に入った。
予想通り、既にまぁまぁ出来上がっているようだ。

向こうも私に気づいたようでおそ松さんが赤い顔でにっこり笑いながら手を振ってきた。



「名無しさんちゃーん!こっちこっち!あ、店員さんこの子、俺の彼女。かわいいでしょ?」




「マイハニーー!待ってたぞ!」




「店員さん、こいつらの言うこと、真に受けなくていいですよ。全部嘘なんで」




「遅い…」




「バイトお疲れサマンサー!!!」




「みんなうるさっ!変な奴だと思われちゃうじゃん!あ、名無しさんちゃん何頼むー?」




同じ顔の6人がぎゃーぎゃーと騒いでいる。
店員さんもさっきの笑顔はどこへやら…疲れた顔をしているような気がする…すみません私の連れが…。




「な、なんかすみません…」




「いえ…大丈夫ですよ」





なぜ私が謝ってるのかわからないが謝らないといけない気がした…。なんか納得できないが…。
私は店員さんにぺこりと頭を下げ、六つ子たちのテーブルへ向かう。




「はぁ…遅くなってしまってすみません;」




私がいると人数が奇数になるので、おとなしく誕生日席に座る。
一松さんは遅刻してきたのが気に食わないのか、ギロっと私を睨んでいたけど、あれは一松さんなりの愛情表現だから…(慣れた)




「全然いいよ〜お疲れ様!とりあえず乾杯しようよ!何頼む?俺らはもう飲んじゃってるけどね〜」




何が面白いのか分からないが、酔っぱらっているおそ松さんははっはっはと上機嫌にメニューを取り出す。




「あ、ありがとうございます。んー、そうですねぇ…」





「マイハニー…ちなみに俺のおすすめは…」





「「「「「カラ松、静かに」」」」」




「なんで!?」





「あ、ウーロンハイくださーい」






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