あなたに見守られる

□5人の悪魔
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ある日の3時過ぎ。







「いやーたくさん買っちゃったね」




「そうね、でも名無しさんちゃんが気に入った洋服があってよかったわね!」







両手に紙袋を持つ私は、トト子ちゃんとお買い物に外に出ていた。
バイト代に余裕が出たので早速トト子ちゃんとショッピングにでかけたのだ。

こんな可愛い子の隣を歩きながら買い物するのはなんだか犯罪なんじゃないかって思っちゃうけどトト子ちゃんはこんな私にもとっても優しい。






「トト子ちゃんのセンスがすごくて私は基本なすがままだったけどね…ごめんね」






「ううんこっちこそ名無しさんちゃんに似合う服探してたら熱中しちゃった!ごめんね!」








服屋をハシゴしてしている私はまるでトト子ちゃんの着せ替え人形だった。
トト子ちゃんのセンスのままにひたすらいろいろな服を着せられた。

昔の記憶がない分こだわりがないため、だいぶ助かったんだけど。











「じゃあ今日は店番があるからこれで!」






「あっうん!ありがとうトト子ちゃん!」






「今度はのんびりお茶でもしようね!ばいばい!」









笑顔で去って行くトト子ちゃんの背中をみながら私はふと空を見上げた。







わたしはどんな服を着て、どんなアクセサリーをつけて、どんな化粧をしていたんだろうなぁ。




好きなものと嫌いなものは感覚的にわかるけど、好きなものの細かい分類ができない。
思い出すのは当分先かも…。











《5人の悪魔》
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