あなたに見守られる
□バレンタインデーのルール
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「トト子ちゃん、今日はありがとう。助かったよ〜」
私は無事人数分のチョコを作り終え、
トト子ちゃんの部屋でのんびりお茶をしていた。
「んーん、全然いいよ!おそ松くん達が来たのは驚いたけど…ばっちり隠せてたでしょ?」
「まぁ別に隠してるつもりはなかったけどね…;あ、そうだ、トト子ちゃんにこれ!」
得意げなトト子ちゃんに、私は今日作ったチョコを渡す。
トト子ちゃんは少し驚いた様子でそのチョコを見た。
「え?これ今日作ったチョコじゃ…」
「うん、友チョコ!そういうのもあるんでしょ?」
「名無しさんちゃん〜!ホワイトデーはお返しするからね!」
トト子ちゃんは少し目を潤ませ、私にぎゅーっと抱き着いてきた。
「え〜楽しみだなぁ」
「すっごいの作るから!」
「すっごいの!?普通のでいいよ!?」
こうしてチョコをトト子ちゃんに渡せた私は、
帰り支度をし、弱井家を後にした。
外はすっかり夕暮れになっており
私は帰る足を速めた。
「おそ松さん達いるかなぁ…」
特別どこかに行く予定もなさそうだったし
いると思うんだけど…。