あなたに見守られる
□バレンタインデーのルール
3ページ/7ページ
その頃
バレンタインデー当日の松野家では…。
「お、おい!朝から名無しさんがいないぞ!」
「まじで?!今日バイトだっけ?!」
「いや、それは昨日確認した。バイト無いって言ってた」
「…もしかして避けられた?」
「じゃあいったいどこに…?」
朝から名無しさんがおらず、六つ子達が大捜索を始めていた。
もちろん名無しさんからチョコを貰うつもりでいたのだが、当の本人が居らず
もしかして自分たちのことを避けているんじゃ…?!と疑心暗鬼になっていた。
「俺たちがチョコを欲しがることを予見して朝から家出を…!?」
「名無しさん…侮れないな…」
「いやまぁ、六人全員が欲しがったらたしかに迷惑だろうけどさ…」
「お前ら自重しろよ…」
「みんな自重してなかったよ??」
「でも名無しさんちゃんがそんなことするかなぁ?にわかには信じがたいけど」
家のどこにもいないことを確認し、
六人はとりあえず居間で作戦会議をはじめた。
「だが現に名無しさんはいない…」
「もうこうなったら探すしかないっしょ!もしかしたら俺たちに渡すチョコを買いに行ってるのかも!」
「おそ松兄さん天才!」
「いやポジティブだな!」
「早速行こう」
「いやはえーよ準備…って、一松もいつもより活発だね!?」
よくわからないポジティブシンキングによって
六人は町中へくり出すこととなった。
そう、すべては名無しさんからのチョコレートをもらうため…!!