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□磁石
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手を繋いだのはこれが初めて。けれどそんなに待ち望んでいたわけでも 互いに付き合って日が浅く緊張していたわけでもない。

でも自然と口から言葉が溢れ、京治も自然と指を絡めてくれた。

まるでいつもやっているように
まるで…………

しばらく繋がれている手を見つめていると、京治もそれにならう。

「磁石」
「え?」
「木兎さんに前言われた、"赤葦と紅葉は磁石みたいだ"って」
「…まさにそれを考えてた」
「…マジか」

磁石の様に引き寄せ合うのは当然とでもいうように。

「でも、反発するときはとことん反発し合うのかな」

ポツリと呟くと、京治は足を止めた。

「そのときは俺がひっくり返してやるよ」

平然と言ってのけるとまた歩き出した。

「そこまで含めて磁石なんだね」
「離れられないからな」
「大丈夫、京治が離れたらひっくり返してあげる」

手に力を込め直して歩き出す。






…磁石要素 薄っ
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