S.S.Rockman AnotherU−Vanish Pleiades−

□第9章 反末梢
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セントラルシティ・・・。


今の電波世界におけるニホンにおいて、まさに中枢・・・核と言えるであろう場所。


半年前に行われた『ウェーブバトル・トーナメント』


その世界大会の舞台にもなったここセントラルシティは、ニホン中の電波を今まで支えてきた柱と呼んでも過言ではないだろう・・・。



アンチウェーブの発生場所であるセントラルシティ。


その上空に流れるウェーブロードに佇みながら、ブライは思考回路を巡らせていた。




セントラルシティ周辺のウェーブロードの歪みが酷いな・・・



・・・・・・近い、という事か・・・?



「・・・・・・誰だ」


「!?」



突然、何の前触れもなく背後から響いた声に、ブライは勢いよく振り返る。



「・・・・・・驚いたな。・・・これほどの近距離で電波体を維持出来るとは」



「・・・何者だ」


ブライは、突如として現れた全身が黒い影で覆われた人型の『ナニカ』に問いかける。



「それはこちらの台詞だ。まさか我々の反電波領域に入り込む生命体が『まだ』いるとは・・・」



まだ・・・。


その一言にブライはピクリと体を反応させた。



「・・・・・・まだだと? ・・・まさ
か・・・・・・!」



「『青い流星』なら、我らの中でも要注意生命体・・・抹消させてもらった」



「・・・・・・・・・フ」



「・・・・・・何が可笑しい?」



黒い影の放った疑問に、ブライは暫く黙りこむ。


ブライ自身、その微笑の意味が判らなかったからだ。


だが、暫くして理解する。




「・・・・・・アイツが・・・ロックマンが、お前らの様な連中に負けることなど、有り得ない」



そう。有り得ない。


幾多の絶望的な状況を覆してきた。


『ロックマン』が、こんなところで終わることなど有り得ない・・・!



「それにな、アイツは俺が倒すと誓った唯一無二の存在だ。お前らの様な得体の知れない奴らに消させる訳にはいかない」



「・・・フン。・・・ならば根絶やしにするのみ。我ら『反末梢(イレイサー)』の力を思い知るがいい弱者・・・!」



「弱者かどうか、己の身体で確かめてみるんだな・・・・・・!」



瞬間、紫と黒の光が線となって衝突した。

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