S.S.Rockman AnotherU−Vanish Pleiades−

□第5章 アンチウェーブ
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「星河スバル・・・ロックマン・・・? ・・・心当たりはないわね」


「そう・・・ですか」


宇宙科学を研究する国際機関『WAXA』と電波犯罪を取り締まる組織『サテラポリス』


それら二つの拠点となるWAXA日本支部へと赴いたミソラとソロは、サテラポリス科学部門統括のヨイリーの元へと訪れていた。


「そのロックマン・・・と今のこの状況は、関係あるのかしら?」


「・・・・・・わかりません」


「・・・そう。もう何も言わなくていいわよ。辛かったのね・・・」


「・・・・・・ウン」


「今のミソラちゃんを見ただけでもわかるわよ。・・・『ロックマン』は、私たちにとって大事な大事な友達で、仲間・・・でしょ?」


「・・・・・・ありがとう、ヨイリー博士」


今にも瞳から溢れそうな涙を必死に抑えながら、ミソラは言葉を紡いだ。


暫くして、ミソラが落ち着いたのを尻目に見たソロは静かに口を開く。


「・・・それで、今のこの世界中の状況はいったいどういうことなんだ?」


「あらあら見てたわよ・・・あなたがミソラちゃんが落ち着くのを待ってるなんて・・・ずいぶん変わったのね」


「・・・・・・フン」


「・・・なんて、流石に笑っていられる状況じゃないのよね・・・!」


そう言うとヨイリーは先ほどまで見せていた笑顔から一変、真剣な眼差しを向ける。


二人もその眼差しを受け、空気が変わったのを肌で感じとる。


「今、世界中で未知のエネルギーが発生しているわ」


「未知の・・・エネルギー?」


「私たちWAXAはこの謎のエネルギーを便利上『アンチウェーブ』と呼んでいるの」


「アンチウェーブ、だと? ・・・まさか・・・!」


アンチウェーブ。その名前に、二人は今の『電波』の世界において最もあってはならないモノを直感的に感じた。



「そう・・・このアンチウェーブは、電波を一切発生させない・・・電波を消滅してしまうのよ・・・!!」

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