S.S.Rockman AnotherU−Vanish Pleiades−

□第2章 失われた流星
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「う・・・嘘、でしょ?」


全てのウィザードの消滅・・・。

ミソラはその事実を受け止めるどころか、その言葉の意味を理解することすら容易に出来なかった。


「消えた・・・? ハープも、みんなも・・・?」


[ええ・・・私もうどうしたらいいのか・・・!]


ルナの困惑した声を聞いた瞬間、ミソラはある少年を思い浮かべる。


「スバル君・・・スバル君はどうしてるの!? やっぱり、ウォーロック君もいなくなっちゃったの?」


世界を、私を何度も救ってくれたヒーロー『青い流星』


彼なら、ロックマンなら・・・!


そう思って放った少年の名を聞いたルナの返答は、あってはならない最悪の形で裏切られた。



[え・・・? スバル君って誰?]



「・・・・・・・・・はっ?」


今度こそ、確実に、ミソラの思考回路はフリーズした。


「な・・・何言ってるのルナちゃん? スバル君だよ・・・星河スバル君」


[ミソラちゃんこそ何言ってるのよ? そんな名前の子、初めて聞いたわよ]


「そっ、そんな・・・・・・っ!!」



二度目の絶望は、あまりにも絶望過ぎた。



「・・・・・・信じない・・・信じないっ!」



通話画面のディスプレイに映るルナにはもはや目もくれず、ミソラは勢いよくポップアップをタッチしで通信を切断し、家を飛び出した。


結果が絶望なのは判りきっている。



それでも、自身の目でその絶望を見るまでは・・・信じたくない・・・!


それだけを胸に、ミソラはリアルウェーブのアスファルトの上を荒々しく奔走した。

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