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□水色水玉空模様
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「せんせー、外行きたい」
「だ、駄目です!先生ふやけてしまいますから!」
そうでしょうね。
ええ、わかってましたとも。
「はー…」
日曜日。
今日は前々からせんせーとフランス辺りに遊びに行く約束してたのに、生憎の雨。
雨の日は学校に行くのも辛そうなせんせー(酷い時はレインコートを何枚か重ねて頑張っている)に、無理なんて言える訳も無く…
雨が降ったら外に行けないってカメハメハ大王の息子じゃないんだから、と心の中でほんのり悪態をついておいた。
「すみませんねぇ月花さん、お家デートってことで…ね?」
触手で髪をそっと撫でられる。
「んー…そうだけどさあ」
せんせーに向き直り、正面から倒れこんでみた。
ぼふっ、というかぐにっ、というか、不思議な感触が私を包む。
「にゅ。どうしました?」
「せんせーとフランス行きたかった…」
「…先生もですよ」
本音をこぼすと、せんせーはぎゅっと抱き締めてくれた。
それがなんだかくすぐったくて、
「せんせーのお金で浪費したかった…」
なんて意地悪を言ってみた。
「にゅや!?こ、今月けっこうカツカツなんですよ!?」
「あははっ、嘘だよ!」
焦るせんせーがなんだか可愛くて、もう一回抱き着いてみた。
水色水玉空模様
せんせーと一緒なら、なんでもいーや。