HAPPY

□HAPPY特別編 2
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レオエン編
#1


仕事をすることはもちろん好きだし、評価を得てその分給料という形で返ってくることも嬉しい。
稼いだ分、大事なハギョナに好きなものも美味しいものも買ってあげることができる。
いつも頑張るおれのハギョナ。頑張っている分、おれも何かしてあげたくて、食事に誘ったり、花を買って帰ったり。
欲しいものはないか?とことあるごとに聞くのだが、

「テグナがいるから、それでいいの」

腕に手を絡ませて肩に寄りかかるハギョナが笑うから、より一層愛しくなるのだけれど。



ある日の夜、仕事から帰ってハギョナが作ってくれたご飯を食べつつハギョナとたわいもない話をしていた。
よく行く珈琲屋の店員でもあるミンソクが、自然とルハンののろけ話をしてるとか、前も会ったジミンさんの恋人とまた会ったとか。
ハギョナが楽しそうに話すから、ついついご飯を食べる手が止まってしまって、それに気づいたハギョナがはっとした顔をした。

「ごめんね、ご飯食べて?」

と既に飲みきってしまったお水を入れにシンクに立つ。
冷たいお水が入ったコップを置いて、また席に座った。

「いいよ、ハギョナの話聞きたいから」

もぐもぐしつつ恐縮するハギョナがかわいくて笑ってしまったら、ハギョナもニコッと笑ってくれた。
そのあとまた少し考えたような顔になって、じっとハギョナの顔を見つめていたら、ハギョナが決心したかのようにある紙を見せてきた。

「ねぇ、テグナ、あのね、団地の企画で。

これにテグナと行きたいの。

遊園地苦手なの知ってるんだけど、どうかな?」

必死な顔をしているハギョナを見てから、視線を紙に落とす。

《夢溢れる魔法のネズミの国…》

楽しそうな子供とネズミの写真。
確かに遊園地は苦手だし、できれば人が多いところは避けたい。

だけど、


普段あまりワガママを言わないハギョナ。

欲しいものがあるなら叶えてやりたい。

だから、答えはひとつだった。


「確かに苦手だけど、いいよ。
ハギョナ、行こう」


そう言うと、ハギョナがうれしそうに泣きそうになって椅子から立ち上がり、テグナのところに来て抱きついた。

「ありがとう、テグナ。
本当に嬉しい。


行ってみたかったんだ」



にっこり笑うハギョナを見ていたら、全てが吹っ飛ぶ。


ハギョナのためだ、交流も受け入れよう。


そんなこんなで、ネズミの国にいくことになった。


つづく
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