HAPPY

□HAPPY3
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花のいい匂いがする道を
ユンギヒョンと歩く。

隣に並んで、ユンギヒョンに話し掛ける。

ユンギヒョンは照れているのか、
いつもよりぶっきら棒で、

「こら、ジミン。ヒョンの言うことを聞け。
やっぱり手を離せってば」

そう言ってブンブン手を振ってくる。
負けじとより一層力をこめてヒョンのかわいい手を握る。

「さっき、嫌だって言ったでしょう?
恥ずかしいからってそんなこと言わないで。
それとも、俺のことが嫌い?」

ヒョンのからぐっ、って詰まった声が聞こえて、
その後、ニット帽をかぶっている頭に手を当てて、

「…嫌いなわけ、ないだろう。」

小さいな声になったヒョンが手ごと顔を覆って
しまったから、その手を外したら
案の定真っ赤な顔で、少し睨むようにこっちを見るヒョンがいた。



「じゃあ、好き?」

覗き込むように問うと、
真っ赤な顔で、なんとも言えない顔をしながら、
それでもちょっと悔しそうに唇を尖らせて、

「好きに、決まってるじゃん」


うわーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

神様、ありがとうございます。
こんな可愛いユンギヒョンを見れて
最高に幸せです。



「ちょ、ヒョン」

感動のまま抱き寄せたら、
「ちょ、なんだよ。やめろ、外だろ」
とかなんとか?言いながらも、
ぎゅうぎゅう抱きしめてる俺に
手を添わせてくるし。

もう、本当うちのヒョン可愛すぎる。



「ヒョン、キスしたい。していい?」

「お前、…もう!」

抱きしめたまま、
ユンギヒョンの目を見ながらそういうと、
ユンギヒョンの顔が赤くなって、
そのまま抱いていた身体を離されると、
ヒョンがばっと手を繋いできて、
そのままジミンを引っ張るように歩き出した。

宴会で賑わう中をすり抜け、
比較的静かなある一本の桜の樹の下まで来たら、
ヒョンが手を離して向き直った。


ヒョンからもう一度抱きしめて、

「ここなら、人も来ないだろう?」

なんて言って、ヒョンは目を閉じた。


ヒョンがキスを待っててくれるなんて!!!!
こんなに幸せでいいのか!!!!俺!!!!

滾る思いでヒョンを抱き寄せ、
可愛い唇にキスを落とす。
一回じゃ終われなくて、
舌を入れてユンギヒョンを味わう。

なんとなくムラムラしてきて、
下半身をヒョンに擦り付けたら

「バカ、そういうのは後で」

そういって、ヒョンが可愛く笑うから。
メロメロになっちゃうんだよなぁ。


「ほら、バカジミン。
今日は花見に来たんだろ。
ご飯も用意してきたし、早く行こう」


そう言ってまたヒョンから手を繋いでくれる。


こんな素敵なヒョンと付き合えてマジで幸せ。


浮かれつつヒョンを抱き寄せて
頭をこつかれながら、この幸せをかみしめた。

























見えない影から、一人の男。

幸せそうに桜並木を歩く二人を見かけてから、
その場に立ち尽くしてる。
そこだけ時間が止まったよう。

そんな男の知り合いなのか、
もう一人の男が芝の方から現れた。

「おーーーい、テテ。
サッカーボール見つかった?」

ボールを手にしているテテを見て、

「なんだ、見つかったんじゃんか。
ほか、戻るぞ。どうした?」

固まっているテテを肩を揺らすが、反応がない。

「なんかあったんかいな。
待ってるから後からこいな。」

そういって、去っていくもう一人の男。


テテはさっき見てしまったことに、
動揺を隠せずに
その場から一歩も動けずにいた。





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