LC版:コキュートスのこたつ

□終わりが突然なら始まりも突然か
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それから、隣に座ったアテナに合わせて身を起こしたきさらは何故かアテナと談笑していた
真っ白過ぎて床も天井も分からないこの空間で。

―全く訳がわからないよ!!

「あの、アテナ様?」

「あ、サーシャと呼んでと言いましたのに」

ぷくり、と頬を膨らませてむすくれるアテナ…もといサーシャ
本当に神様なのかとか本物なのかとかいろいろと聞きたいが、

「…あー…サーシャ」

―まずは…

「はい♪」

名前を呼んだだけで上機嫌のサーシャに問うた

「何か用事があったんじゃないのか?思いっきり談笑してるんだが」

「あ」

右手を口に当て、忘れてた、というような顔するサーシャ

―「あ」ってなんだ、まさか忘れてたとかそんなオチは

「すっかり忘れていました」

―典型的かあああぁぁぁぁぁッ(ダンッ

読み通りだった事を嘆きたくなったきさらは床(とおぼしき空間)に拳を叩きつける

「ど、どうなさったんです?」

きさらの行動について行けないサーシャが聞く

―どうなさったもこうなさったもないよな、テンプレもいいとこだよこんちくしょう!!
…ふぅ、落ち着け私
まずは用件を聞こう、うん

なんとか心を鎮めてサーシャに向き直る

「で、用件は」

「はい、コキュートスに行ってはくださいませんか?」

「………は?」

―ちょっと待って、どうしてそうなった?

「え、っと…コキュートス、って…」

頭を整理する為に聞いてみた

―あの氷漬け地獄じゃないって信じてr

「神に弓引いた者が…聖闘士達が堕ちる場所です」

―信じてたのにいいいぃぃぃぃぃ

何故きさらなのか、何故コキュートスなのか、胸に手を当てて考えても分からない
聞いてみた

「…何故私なんだ…?」

―そりゃ私死んでるけど

それは意外と言えば意外な理由だった

「だって、貴女が『コキュートスでゆっくり出来たらいいんだけど』と仰っていたんですもの」

―…恨むぜあの時の私…!!
 
 
 
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