はちみつ前線

□君と共に
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20XX年。
街には変わらず人間が蔓延っている。
だが、その隣にはアンドロイドが一緒に歩いている。
その普及率はまさに一家に一台。
この世はアンドロイド時代。

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「おはよッス!透っち!」

朝ッスよ!と元気な声で起こされる。
無視して布団を引き上げると、きゃんきゃん吠え出した。
ああもう、わかったよ。

「おはよう、黄瀬くん。」

そう言うと犬が尻尾を振るようににっこり笑って、「朝ご飯できてるッスよ!」と返した。

「ご飯、なぁに?」

「ふふ、秘密ッス!」

黄瀬くんが笑うと私も笑う。
そんな素敵な魔法が今日も家中に散らばる。

食卓につくと、黄瀬くんが台所から朝ご飯を運んできてくれた。
いい匂い、美味しそう。
いただきます、と黄瀬くんが見つめてくるなかお味噌汁を飲む。
はじめの頃はこれが恥ずかしかったけれど、黄瀬くんがうちに来てから早十年、今はもう慣れた。

テーブルに両手を置いた上に顎を乗せてこちらを見ながら、感想を待っているのがわかる。
かかさず、美味しいよ、と言うと花が咲くように笑顔をくれた。
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