BOOK

□海は闇と共に月を包み込む
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「は…ぁ…、コラさん…」



 身体に与えられる刺激に素直に身を委ねたローが、夢現の中で愛しい人の名を呼ぶ。

 柔らかなベッドに沈んでいた身体は、後ろから抱きしめられてその腕の中で快感に身を震わせた。

 一枚ずつ着ていた服が脱がされていくのを感じながら、それでもまだローは夢の中にいた。



「んん…っ、ぁあ…」



 触れられる手のひらの刺激が心地好く、ローの口からは次第に甘い吐息が漏れはじめる。

 首筋から背中にかけて舌を這わされ、大きな手はローの胸を優しく愛撫している。



「あ…はぁぁ…、コラさ…っ…」



 全ての服を脱がされて、胸を触られながら自身にも手を伸ばされ、そこを撫でられたローは温かい腕の中で更に震え上がった。



「んぁぁぁ…、コラさんっ」



「いい加減に妬けてくるな…」



 擦り上げられていた手の動きが止まり、背後から声がかかる。

 ローの自身をぎゅっと掴んだ男は、薄い彼の首筋に柔らかく歯を立てた。



「ぁっ…、え…?」



 きつく握りしめられた自身に、徐々に覚醒した意識の中でローは身に起こっていることを理解しようと目を開けた。



「ロー。おれだ」



 耳許にかけられた声に、自分を抱く人物を理解したローは首を捻って彼を見ようとした。



「ぁ…ドフィ…っ?」



「そうだ」



 ローを抱きしめながら、やっと自分を認識したらしい彼と唇を合わせる。

 まだはっきりと覚醒しない意識の中で交わされる甘いキスに、ローは次第に溺れていった。

 ドフラミンゴのキスはとても甘美で、ローはいつも身体の芯から溶かされるような感覚に陥ってしまう。

 くちゅりとした音と共に終わりを告げた深い口づけ。

 離れていく唇を名残惜しそうに見つめていると、ドフラミンゴが笑みを浮かべながらローの背中にキスを落として、いくつかの紅い華を残していった。



「ぁん…、ドフィ…」



 2人の男によって慣らされているローの身体は快感に素直だ。

 胸に与えられる刺激と、背中に与えられる刺激にローが甘い声を漏らす。

 痺れるような感覚にうっとりとローは目を閉じ、それでも肝心な場所に触れている手が動かされないことに切なそうな吐息を吐き出した。



「ドフィ…っ、手、動かしてっ…」



 握りしめられているだけでは物足りない。

 後ろを振り返りながらローがねだると、背筋を舐めていたドフラミンゴがローと目を合わせた。



「どうするかな」



「ぁっ、やっ!」



 ドフラミンゴは笑みを浮かべながらそう答え、握りしめていた部分の親指だけを動かしてローの先端を指の腹で撫ではじめる。

 腕の中で跳ね上がる身体に、胸の突起も同じように指で刺激を与えながらローの耳に舌を這わせて唇で挟み込んだ。

 濡れた音がローの耳にダイレクトに伝わる。



「ぁぁ…っ、ドフィ、おねが…っ…」



 甘い快感に支配されたローの身体は更なる強い刺激を求めている。

 与えられないもどかしいだけの刺激に熱が解放出来ず、ローは無意識の間に腰を動かしていた。

 背後から感じた楽しそうな笑い声。



「ロー。そんなに欲しいなら、先にコレをやるよ」



 伝えられると同時に、いつの間にか濡らされたドフラミンゴの指が、ローの中へと埋め込まれる。



「あっ! ぁぁあ…っ」



 毎晩のようにどちらかに抱かれているロー身体は、何の抵抗もなくドフラミンゴの長い指を飲み込んだ。

 骨ばったドフラミンゴの長い指がローの中を円を描くように動かされる。

 いつの間にか増やされた指は、ローの感じる場所を撫ではじめてきた。



「ぁあ…、あっぁあ…っ、やだっ!」



 先端をぐりぐりと押し潰すように撫でられ、後ろは感じる場所ばかりを撫でられて、それでもきつく握りしめられた自身は熱の解放を許されずにローは頭を振る。



「ロー…」



 3本に増やしたドフラミンゴの指も難なく飲み込んだロー。

 熱い中を掻き乱していく度に、ローの身体が面白いくらいに跳ね上がった。



「ひっ…ぁあっ…」



 縋るもののないローは、頭に敷いていた枕を胸に引き寄せてきつく抱きしめた。



「んく…ぅぅっ」



 狂い出しそうな快楽に溺れながら、それでも解放させてもらえない熱に、ローは枕を抱きしめて顔を埋めながら身体を震わせる。

 ドフラミンゴはその様子を見ながら、ローの肩を軽く噛んで、開かれた扉の向こうに立つ人物に目をやった。



「早かったな、コラソン」



 今日は帰ってこないかと思っていたのにと、そう言いながら笑みを浮かべてやると、ベッドに腰かけてローの頭を撫でたコラソンが小さく溜め息を吐き出した。



「ロー、大丈夫か?」



 震えながら枕にしがみつくローの頭を上げさせると、その額にキスを落としてやる。



「ぁ…、コラさん…おれ…っ…」



 コラソンの姿を確認したローは、どこか覚えた安堵感から涙を流し、腕を伸ばしてぎゅっと抱きついた。

 身体をずらしてローを抱きしめて直してやると、小刻みに震える彼が頭を肩に乗せてくる。



「おれっ、も…、イきたい…っ」



 震えるローを落ち着かせるようにもう一度頭を撫でたコラソンは、今の彼の状況を理解した。



「お前は焦らしすぎだ、ドフィ…」



 こんな泣きつくような状態になるまで焦らすのは可哀相だと、コラソンはローの頭を撫でながら握りしめられたままの自身に手を伸ばしてドフラミンゴの指の拘束を解いてやる。



「ぁ…、コラさ…っぁああーっ!」



 拘束を解いて何度か軽く擦り上げてやると、ローが小さく痙攣しながらコラソンの手の中に熱い欲を吐き出した。

 浅い呼吸を繰り返しながらぐったりと力の抜けたローを抱き寄せ、コラソンは何度も頭を撫でてやる。

 ドフラミンゴはそれを見ながら不敵な笑みを浮かべ、ローの中から指を抜いて彼の腰を抱き上げた。



「おれにはおれなりの可愛がり方があるんだよ、コラソン」



 そう言いながらドフラミンゴはローの中に熱く反り返った自身をゆっくりと埋め込んだ。



「ぁく…ぅあ、ああっ」



 体勢を崩したローが、後ろに与えられる衝撃にコラソンの腕の中に崩れ落ちる。

 緩やかに中で動くドフラミンゴの熱に、果てたばかりのローが強すぎる刺激に息を飲んだ。



「ドフィ、壊すなよ?」



「フッフッフッ、壊さねェよ」



 ローが落ち着くまでは激しくしたりしないと、ドフラミンゴは笑いながら熱く収縮する彼の中を楽しむ。

 コラソンは抱き止めていたローの顔を上げさせて、上手く呼吸が出来ないでいる彼の唇に指をなぞらせた。



「はっ…ふ…」



 なぞらせた指で唇を開いてやると、ローの口から呼吸が漏れはじめる。

 コラソンはローの顔の至る所に口づけ、呼吸が落ち着くのを待ってやる。

 ドフラミンゴもローの呼吸が落ち着くまでの間、緩やかなストロークを繰り返し、タイミングを見計らって彼の自身に手を伸ばした。



「ぁっ、ドフィっ!」



 壊れ物を扱うような優しい手つきで擦り上げられ、ローは堪らないといった感じで身体全体を震わせた。

 コラソンは片手でローを抱きしめながら、もう片方の手を赤く熟れた胸へと滑らせる。



「んぁっ、コラさ…っ」



 色々な場所に与えられる刺激に、どれに意識を集中していいのか解らないローは、ただ甘い声を上げながら目の前のコラソンに縋った。

 次第に激しく貫かれる身体にローは戦慄く。

 再び限界を迎えようとした熱に、堪えられずにローはコラソンに唇を寄せた。

 触れ合う唇は熱く溶け合い、絡まり合う舌が水音を立てはじめる。



「んっ、ふ…ぅんん…っ」



 舌を吸われる感触にローがぎゅっと目を閉じると、胸を撫でていたコラソンの手がその突起を摘まみ上げた。

 その感覚に思わずローの身体が竦む。

 同時にドフラミンゴを締めつけてしまって、より体内に彼の熱を感じることになってしまった。



「フッ、ロー…」



 笑ったドフラミンゴが自身を擦り上げる手の動きを、腰の動きと同じように激しくしてくる。



「ぁ…んっ、ぁっぁっ、ああ…っ!」



 呼吸の苦しさからコラソンと唇を離したローは、与えられる刺激に身体を跳ね上げてドフラミンゴの手の中に熱い飛沫を放った。

 ぎゅうぎゅうと締めつけてくるローの中に、低く呻いたドフラミンゴも同じように白濁した欲をぶち撒けた。

 快感の余韻にコラソンの腕の中で震えるロー。

 熱をもったローの額を撫でた後、コラソンはポンポンと頭を撫でて呼吸を落ち着かせてやる。

 ローの中から自身を引き抜いたドフラミンゴは、震える彼の背中に愛しそうにキスを落とした。



「風呂入れてくる」



「ああ、後は任せる」



 ローを抱き上げたコラソンをドフラミンゴは見送り、静かに笑みを浮かべた。

 シャワーの音と身体を流す熱い感覚に意識を取り戻したローが、自分を抱きしめるコラソンを見つめる。



「…コラさん?」



 優しい表情でシャワーで身体を洗い流していくコラソンに、ローは腕を伸ばして抱きついた。



「身体は大丈夫か?」



「ん…、だいじょぶ…」



 まだ腰の辺りが怠かったけど、それ以上にローは欲しいものがあった。



「な、コラさん。しようよ」



 肩に頭を懐かせていたローが、コラソンの耳許で告げる。

 シャワーを止めたコラソンがローの頭を引き寄せ、熱く潤った唇にキスを落とす。



「ここでか?」



 クスリと笑うコラソンに、ローはその唇に舌を這わせて舐めた後、悪戯っぽく笑ってみせた。



「キスはドフィの方が巧いけど…」



 コラさんに優しく抱かれる方が感じると、ローはそう言って先を促す。

 その言葉に一瞬面を食らったコラソンは、それでも笑いながらローを柔らかなマットの上に優しく押し倒した。















END



え、ここで?(笑)
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