12/02の日記

13:07
第一夫人同盟。
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オリヴィア・ゴールドスミス著
戸田裕之訳
(文春文庫)

『第一夫人同盟』

※ネタバレ注意報※
 お話の途中で発覚する人間関係について
 触れています。

社会的に成功した男性が
最初の奥さんを捨てて
若い妻を手に入れる、
というのがステイタスだった(らしい)
90年代のニューヨークで、

捨てられた「はじめの妻」たちが
いろいろとダメな元亭主たちを
こらしめる、というおはなし。

亭主たちが見事にヤな感じにダメすぎるので、
読んでいるほうも、
「いやいや、これはこらしめておかないと!」
という気になり、
復讐劇なんだけど
さっぱりとして読みやすいのです。


【ブレンダとダイアナ。】

金の亡者の元ダンナに騙されて、
離婚の際に正当な手当てをもらえずに
お金に困っていたブレンダに、

過去の書類をさかのぼってダンナを追いつめ、
慰謝料をもらえるようにしてくれたのが
敏腕弁護士のダイアナ。

ブレンダは子供もいるんだけれど、
ダイアナと知り合ってから、
やっぱり自分は女性が好きなんだ!と
再確認する。

……けっこう物語が展開してから
       そんな流れになるため、
「おお!」
と驚き、かつ喜びました。

それを打ち明けられても
まったくたじろがず
「良かったね!」
的反応をする第一夫人同盟の友人たちも素晴らしい。


【デュアルトとエイサ。】

 名前からだとわかりずらいけど、
 どちらも男性。

デュアルト君はブレンダのお友達の
インテリア・デザイナー。
ぱっと見から「ゲイだな」と
みんなに見破られる(笑)オープンさ。

明るくて可愛いんだけれど、
恋人をエイズで失った悲しい過去があって、
その恋人に最後まで親身になってくれた
ブレンダにすごく感謝している。


そのデュアルトが一目惚れしたのが
新聞記者のエイサ君、

なんだけど、

エイサ君は以前、
第一夫人同盟と敵対している悪いお金持ちと組んで
彼の有利に働く記事を書いたことがあり、

それが知られたら
デュアルトに嫌われてしまうんじゃないかと
悩んでいたり。

このあたりの二人の葛藤、
というか読んでるほうにしてみれば
「イチャイチャしやがって」
なすれ違い感とかが、

可愛くてたまらないス。

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