【更新中】〈練習帳シリーズ〉
□ 〈幕間〉『開いたゴマの行方。』２
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【伊丹目線／イッコ前のつづき】
これは、どうすんのが正しいねやろ。
今すぐトナリ行って、銀河に渡して、なんでこんなん持っとるん？て、軽く聞いてみるのがええんやろか。
なんや俺には想像もつかんような、納得のいく説明があるんかも分からへんし。例えば──ドリやなくて、虎が好きやとか。そんなん聞いたことあったかな。あいつの好きなイキモノてなんやろ。おサル──は、似とォるだけやし、むしろ似とる言うたら怒りよるし。
考えたら、俺、あいつのことそう知らんのとちゃうやろか。なんやドリにもそんなようなこと言われたな。仕事とエッチばっかりやったらあかんて。もっと時間使てやれて。そもそもドリはなんでそんなに銀河の心配をしてんのやろ、てことも、気になる。
……確かにドリやったら、プライベートでもあいつの喜びそォなことたくさん知っとって、退屈させんで、優しィにエスコートして、おもろいこと過ごせるんやろけど。銀河が一緒におって困惑するようなヘンなカッコもしとらんし。俺かて最近は気ィつけとるけど、銀河が選んでくるような鮮やかな色とか、新しいデザインの服は恥ずかしィてよう着られへん。ドリやったらおもしろがるんやろな。しかもあんなヒゲヅラやのに、たいていのもんは不思議と着こなしてしまうし。銀河は着るモンが好きやから、ドリとやったら毎日楽しい着せかえできるんやろうな。
あかん、どんどんうしろ向きになってきた。