夢小説
□#5 ショッキング!?
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牧「これが去年のIH予選、IH、国体、冬の選抜かな。」
ほい、と渡されたビデオテープ。部室には大きなソファがあり、その前にはテレビがある。
「去年のIHが見たいな。この間スコアノートを整理してて、たまたま見た試合が去年のIHだったんです。スコアノート見てただけで凄い試合だったんだろうなって。」
キラキラした目で話す名無しさんはやっぱりバスケが好きなんだと実感する。
機械に疎い名無しさんはテレビ操作に悪戦苦闘していたので、牧がビデオをつけてあげた。
牧「俺も少し汗をかいてくるかな。」
そう言うとそのまま着替えだした。名無しさんは試合に夢中になり、牧には気づかない。
牧が部室を後にしたのも気づかない程、集中して見ていた。
あの集中力で勉強もしたら、確かに少しサボっても補えるか。いや先輩がサボりを助長するのも変だな、牧は考えを巡らせていた。
牧が自主練を終わらせ部室へ戻ると、名無しさんは気持ちよさそうにソファで寝ていた。恐らく見たかったIHの試合が終わり、眠りについたのだろう。ビデオは冬の選抜が映っている。
本能の赴くままにというか、何というか…
牧「本当、正直だな…。」
名無しさんの長い髪を耳にかけながら、名無しさんの顔をじっとみつめる。
牧「こんな可愛い顔して、どこにそんなパワーがあるって言うんだ。」
そう言うと、牧はそっと名無しさんの頬に軽く口付けた。
気持ち良さそうに寝てるのを起こすのは何だか気が引け、牧はそのまま部室を出た。
そして教室に戻る途中、1年生のクラスに寄り神に名無しさんが部室で寝てるが、次の授業はサボっても大丈夫なのか?と言い、あとは任せたと行ってしまった。
次は数学だった。名無しさんの最も苦手な分野であり、出席点でも確実にとっておかないと後が大変になると神が急いで部室へ向かう。
名無しさん、名無しさんと起こし腕を引いて教室へ戻る。
「あぃがとぉ〜神君〜。」
と寝起きで答える。
神「名無しさん、あんな所で寝てたらダメじゃないか。無防備過ぎるよ?牧さんに何もされなかった?」
部活の先輩を、帝王と呼ばれる男を疑う訳ではないが名無しさんの可愛さにきっとあの人も気づいてる。
「なぁあんにもされないよぉお?」
「あ!でも私のダンク見て、ショッキングだって、顔が赤くなってたの。それくらい凄かったみたい♪」
嬉しさで眠気が吹っ飛んだ様でVサインを作り、ニコニコと笑顔を向けながら話す名無しさん。
それは良かったね、と名無しさんの頭をワシャワシャと撫でた。
キーンコーン カーンコーン…
1日の授業が終わり、神と2人揃って部室へ向かう。
その途中、何も無いところでつまずく名無しさん。
イテテと言いながら立つ名無しさんに、ぷっと笑う神。
「笑ってないで心配しなさいよー!」
と怒っていると
神「名無しさん、多分牧さんに名無しさんのパンツ見られたよ。」
「ー//////!!!?」
神「多分名無しさんがダンクした時に下から見えちゃったんじゃないかなー?ショッキングピンク。
随分派手なの履いてるんだね?」
ニヤニヤ笑う神。
「神君のえっちー!!もう嫌い!」
と顔を真っ赤にしながら走っていった。