Secretstory

□SecretstoryT
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ーベイカー寮221B




「さぁ話してくれ!ホームズ」


まるで映画のオチを楽しみにしているかのように夕食を終えて部屋に戻ったワトソンはホームズへ話かけた。




「シャーマンの同室の子の名前はナマエ・ミョウジというらしい。黒髪を編み込み上げ、小柄でスタイルのいい女だと情報屋は言っていた。」





「彼女がノートン先生に頼まれ、シャーマンに話をしたってことか…」



「同室とはいえ離れて暮らしているが、仲が悪いわけではなさそうだな。もし不仲であれば彼女はノートン先生に断っているはずだ。」



「仕方なしかもしれないよ?」


「それだったらノートン先生も僕に言うんじゃないかな?」


「知ってるの?ノートン先生はホームズとシャーマンが知り合いって」


「この間、僕がシャーマンに関わってるからロイロットはシャーマンに釘をさしにきたらしい。だいたいの先生達が知ってるだろ。」


あのロイロットのことだ。
デカい声で愚痴る様子が
想像がつく、とワトソンは
苦笑した。









「それに彼女はバーキンが言っていたキーパーソンかもしれない。」




「キーパーソン?」



ワトソンは依頼を思い直してもなんのことかわからなかった。




「ギメイは時にベイカー女子寮に行くそうだね」



「まさか」




「もしかしたら…彼女のもとへ行ってるのかもしれない」





「ええええ!!やっぱり二股なの?!」



なんて男だとワトソンが頭をかかえるとホームズは小さく笑った。




「もし、二股なら彼女は堂々とシャーマンの部屋で逢引きしてることになるだろうね。大丈夫…でも僕は違うと睨んでる。」



「え、違うの?」


ワトソンは動揺を止めホームズの金の瞳を見つめた。



「彼女達は仲がいい。これが今わかっている話だ。その線は低いと見てる。…まだ確信はないけどね。」



「もし、そうだとしたら修羅場じゃないか!」


慌てるワトソンに仕方ないとおどけてホームズは答えた。


「まだシャーマンには話は聞けないな」







「…今日は夜どうするつもりだい?」


「……昨晩バレていたからな。下手に追わないでおこう。無駄足になりそうだ。それに明日は休日だし、朝、人気がなくて明るい内に立ち入り禁止区域に行って現地捜査にでもあたろう。手がかりを探してみないと。」










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