Secretstory

□SecretstoryT
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―翌日 ビートン校 美術室


予鈴の鳴り響く中、ざわめく教室にノートン先生が入ってきた。


ギメイの姿を探したが今日はいないようだ。


「静かにしたまえ。それでは本日は引き続き写生の練習だ。今日のお題は―――」


静かになった生徒たちの前で大きな布でかぶされた四角のものがあらわになった。



「…」



ホームズとワトソンもそれに目を奪われた。


「……うさぎだ」


ワトソンの言葉どおり布の取り払われた
ゲージの中に入っていたのは白いうさぎだった。




「あのうさぎ…」



ホームズはうさぎを見て目を見開いた。



「知ってるの?」


「あれはシャーマンの飼育小屋にいるうさぎだよ」



「へぇ。借りて来たんだねノートン先生…」


「ノートン先生が前回、次回はもっと大変な写生だって言っていたな。」


「静物画から動物画になるってことだったんだね。」


ワトソンの言葉にうさぎを見ながら
顎に手を当てた。


「聞いてみる価値がありそうだな。」

「?」




その言葉を最後にノートン先生は生徒たちに指示をはじめ、ホームズ達もまたスケッチブックを開き写生に専念した。








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