Secretstory
□SecretstoryT
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―ベイカー寮221B
「ところでホームズ。いったい何時にでかけるんだ?依頼人からは時間を聞いてないけど」
「時間なら解っているよ。」
「え?!」
「ロイロットの依頼は覚えているかい?」
「『立ち入り禁止区域に行った生徒を探し出してほしい』だろ?」
「そう。ロイロットは暗がりでその生徒解らなかった。そして、バーキンもまた夜の事だと語っている。」
「夜ということしかわからないじゃないか!」
もったいぶるホームズにワトソンはしびれをきかせるように問いかけた。
「ここの学校は夜10時以降の外出が禁じられている。」
「…それが?」
「もし、ロイロットがその時10時を回っていたとしたら僕になんて依頼をするかな?」
「!!!…ギメイが外出したのは10時より前…ってこと?!」
「そうだ。あのロイロットがその点を見逃すとは思えない。もし過ぎていればその事も指摘して僕に言うだろう。それにバーキンも難なく外に抜け出している。この事件は間違いなく10時より前の出来事だ。」
「夜の10時より前で…日が落ちてる時間帯ってことだね?」
ワトソンが確かめるように言うとホームズはピロピロ笛を取り出し鳴らした。
「これは慎重にいかないとな。たぶんシャーマンもレストレードも今回は味方じゃない。」
ホームズは目を閉じて考えを巡らせた。
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